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スタンスネーションお台場 懐しきMid Night Blue 決して廃れない30Z

 

スタンスネーションお台場で、私の目を釘付けにしたそのボディカラー。

現行車にはない醸し出されるその雰囲気。

リアフォルムを見ただけで、その車種が何なのかが一目で分かるスポイラー。

これまでに目にしたことがないリアバンパーの形状だが、それは紛れもないNissan Zだった。

特に、この30Zにはミッドナイトブルーがよく似合う。

愛読してきた「湾岸ミッドナイト」を、現代風にアレンジするとこうなるのだなと納得できる1台に出会えた。

 

 

 

ブリスターフェンダー風オーバーフェンダー 流れ行く時代

 

昭和世代であれば、30Zのワイド化といえばオーバーフェンダーであった。

ボルトオンの簡易取り付けだけで、構造変更登録も必要としないままワイドタイヤを履くことができたからだ。

 

しかし、ボディの無理矢理な空力ブレーキは決して「改良」ではない。

ワイドタイヤを履くがための、いわば応急措置でしかないのだ。

 

その空力ブレーキを抑制しつつ、確実なポテンシャルアップにつなげてくれるのがブリスターフェンダーである。

この30Zは、オーバーフェンダーの手軽さとブリスターフェンダーの空力優位性の両方を兼ね揃えている。

 

それを可能としているのは、フロント・リアで左右にせり出しているバンパー形状だ。

185mmほどのオーバー部分は、江戸川区に店舗を構える「スターロード」によるワイドボディキットとなる。

 

 

ここにはショップオーナー「井上氏」のこだわりの強さがよく表れている。

 

私も何度か対面して会話しているが、井上氏のこだわりは「一体感」に必ず行き着く。

つまり、ノーズからピップ後端までの違和感や歪みのないラインを、インテークからエキゾースト出口までの一貫した流れを大事にしているのだ。

 

詰まるところ

 

・自動車に誠実

・ドライバーに誠実

 

という優良ショップなのだ。

 

 

 

オーナー中山氏こだわりの30Zを徹底解剖

 

この52年製30Zは、ショップ「スターロード」の「イノウエカスタム」としてしっかりと管理されている。

12年ほど乗り続けてもこの輝きをキープできているのは、オーナー中川氏の日頃の定期的なメンテナンスの賜物だろう。

 

ミッドナイトブルーにワイドボディ、エンジンフードの中には3.1L化されているLメカが鎮座している。

L28改→L31改

クランクにまで手を加えているのは素晴らしい。

吸排気のみのライトチューンでは実現できないエンジンフィールがある。

エキゾーストマニホールドには「亀有タコ足」でトルクを残した抜けの良さを配している。

シャシダイ計測「320PS」と、実用的なパワーでボディへの影響を防いでいる。

 

タイヤ幅も前後で異なるサイズをチョイスしてパワーロス防止とステアリング性能向上、直進安定性は抜群だろう。

もともと燃費は良くないが、リアタイヤにチョイスされているMAXIS Victra VR-1が路面をしっかりと捉えることでそのロスを感じさせない。

さらに、フロントタイヤにはTOYO PROXES R1Rをチョイス。

クイックなハンドリングにもキチンとした仕事をしてくれる。

 

 

ホイールにもGLOW STAR ブラックカットブロンズリムをチョイス。

黒光りや明らかなメッキカラーではないことでいやらしさが無い。

 

フロントホイールの奥に見えるのは、スターロードの4ポット鍛造キャリパーだろう。

これは確実な制動力を発揮してくれる。

320PSは決して弱パワー車では無い。

そのパワーを遺憾無く発揮させるための足作りが施されている。

 

中山氏は「今後足周りを作りたい」と発言しているが、これは現状でもスターロードの手が入っているに違いない。

 

当たり前の昭和チューニングの中にキラリと現代テクノロジーが感じられるのがドアミラーにLEDライトだ。

ドアミラーにはカーボンミラーが奢られている。

私個人的には、30Zのカーボンパーツは好まない。

他の部分の強度に見合わないからだ。

だが、アクセント程度に配されているこのドアミラーであれば許容範囲だ。

LEDライトは現代以上に当時に必要だったテクノロジーだ。

 

車内を確認すると、目に飛び込んでくるDefi3連メーター。

もはや定番ともいえるBRIDEのバケットシート。

ワークスベルのラフィックスGTCは跳ね上げタイプだ。

 

マットブラックのグリルも、これはスターロードのグリルだったはずだ。

基本ラインはスターロードのコンプリートキット。

その中にオリジナリティを取り入れられていると感じた。

 

 

 

何度となくバラしてきたLメカ

 

30Zを一番評価できるのは、そこにLメカを使っていることだ。

なんてことないキャブターボが、丁寧に組み上げるだけで毎回違う表情を見せてくれる。

 

途轍もないパワーを振り絞らせることもできれば、トルクフルなレスポンスを求めることもできる。

はたまた、街中を30km/hで流すことも可能だ。

 

そして、何よりも「ブローに強い」のがLメカのメリットだ。

 

・ツインプラグ化

・CPU制御インジェクション化

・ビッグタービン

・インテークライン

・エキゾーストライン

 

まだまだ挙げればキリがないが、手を入れれば入れるほどブローは近づいてくる。

だが、Lメカのシリンダーは「鋳鉄製」で、いくらでも再生できるのがウリだ。

 

アルミブロックではこうはいかない。

一度のブローで確実に致命傷となる。

 

Lメカは手を入れることでドンドン新しい表情を見せてくれる。

これまでに手を入れてきたエンジンの中でも、かなり上位に入る面白いエンジンだ。

 

 

 

30Zで現代テクノロジーの自動車と戦えるのか

 

私の見解からすれば、Lメカは基本ポテンシャルが高い。

十分に現代テクノロジーの塊とも戦い抜けるだろう。

 

問題はそのステージ。

サーキットのように踏み切った状態を長時間続けられるステージでは、熱対策も反応性も劣る昭和テクノロジーに勝ち目は少ない。

 

だが、公道であれば話は別だ。

公道は生き物。

一度として同じ条件下で走行できるわけではない。

 

パワーがあれば良いわけでも、しっかりと作られていれば良いわけでもない。

肝心なのは「踏み切れる信頼度」と「ポテンシャルの最大値を引き上げる」ことだ。

 

ビッグタービンに抜けの良いマフラー、吸気も無理矢理に押し込みモアパワー・モアトルクを追求するのもカスタム。

それ以上の完成度を追い求めるのもカスタムだ。

 

320PSというポテンシャルは、その使い方を誤れば一瞬で破綻を迎える凶器となる。

それをいかにドライバーの手の内に収められるフィーリングにできるのか。

 

中山氏がスターロードを、井上氏を信頼する限り、30Zはついてきてくれるだろう。

 

 

 

TEXT : NONO

PHOTOS  : TUNERS

 

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