OFFICE-K
Rolls-Royce Wraith
2000年代に入り、突如として大きなムーブメントを巻き起こしたラグジュアリー・カスタムは、その後すそ野を広げ、さらに新しい価値観を交えながら確実な発展を遂げてきた。けっしてひとときの流行に風化することなく、今ではSEMAショーを代表するカスタムカルチャーのひとつとして、確固たる地位を築いている。
「SEMAショーには世界中のカスタムカー文化の全てが集約している」ラスベガスの巨大な会場を見れば誰もがそう思うのではないだろうか。それはある意味で正解かもしれないが、しかし、事実は少しだけ違う。なぜなら、我が国には独自のスタイルで進化を続けるラグジュアリーセクター対象のカスタムシーンがあるからだ。そのトップをひた走るオフィスケイこそ、その急先鋒なのである。
世界各国からありとあらゆるアフターパーツメーカーが集約するSEMAショーは、ご存知のとおり全世界から注目されている。もちろん我が国ニッポンの代表としてかの地に乗り込んた猛者たちの活躍ぶりも目の当たりにした。実に頼もしい限りだが、日本には彼らだけではない、まだ世界が知らない強豪コンストラクターがひしめき合っていることも、私たちは知っている。
ロールスロイス・レイスというクルマがある。ゴーストのクーペバージョンとして開発されたこのクルマは、ラグジュアリーの極みを見せるゴーストの血統を全身に受け継いではいるが、そのDNAの象徴である6.6リッター、V12ツインターボエンジンは独自にチューニングされ、実に0-100km/h加速はわずか4.6秒というモンスターに変貌している。つまりはクルマが持つ本質的かつ最大の魅力である“パワー=速さ”を遂に身に付けたロールスロイスということになる。
そんな怪物だからこそ、真のラグジュアリーに仕立てるには格好の素材となり得る。そう考えたのが日本屈指のビルダー、オフィスケイである。
実のところ、この車両はラスベガスの地を踏んでいない。だが、もし「行っていた」としたら、とてつもない熱量の視線を浴び、喝采をもって迎えられていたであろうことは容易に想像が付く。アメリカンラグジュアリーホイールの至宝、フォージアートに加え、日本発にして世界で称賛を浴びる稀有なエアロブランド、WALDがデザインしたボディエフェクトを身に付けたこの肢体はどうだ。ファストバッククーペならではのグラマラスさにはより磨きが掛かり、巨大なボディの随所を飾るゴールドラッピングはロールスならではの高貴な香りをさらに芳醇にさせる。それはグリル、ホイール、ウィンドウモール、ドアハンドルなどのディテールに加え、身に付けたエアロに刻まれるロゴにまで施工しているのだ。大胆にして繊細。これこそがニッポンの強きコンストラクターが放つ最大の武器。
ロールスを越えたレイスは“K”が生み出した。そしてそれは、いつの日か必ず全世界が知ることとなるだろう。
空気圧管理の金字塔。TPMS OFK SENSOR(空気圧管理システムセンサー)
FLOW(フロー)。キャストホイールとフォージドのメリットを併せ持つ新工法
OFKが指名した日米2強ブランド
WALD-FORGIAT
WALD それは最高峰ゆえの選択
“モンスター”なレイスならではの攻撃的なエアロデザインは“甲冑”のごとき強さを表現。ゴールドメッキラッピングをポイントで投入したフロント、サイド、リアの各部バンパーに加え、トランクスポイラーを追加したフルキットを装備。マフラーはMIRACLE製可変エキゾーストをチョイス。
FORGIATOの新作にも大胆な施工
グリルやエンブレムなどの各部に加え、フォージアートの新作、TESSI-M24インチをもゴールドメッキラッピングでデコレーション。ホワイトの肢体だからこそ映えるゴールドカラーのチョイスは大胆ではあるが、これこそオフィスケイらしい洗練されたセンスの証といえるコンビネーション。
いまや日本を代表するトップコンテンダーとして注目されるOFFICE-K。メルセデス・ベンツなど“普通”のモデルも数多く手掛けるが、ここで紹介する ロールス・ロイスやマイバッハ、ベントレーなどの超ラグジュアリーセクターのカスタムで名をはせる存在だ。そのメソッドは日本人の感性を超え、例えばアメ リカやヨーロッパのセレブリティ、そしてオイルマネーで潤う中東系の富豪たちに好まれるスタイルを追い続けている。
そんな彼らが今回の車両を製作するにあたり指名したのが、FORGIATOとWALD。アメリカと日本を代表するメーカーであり、ともに世界で認められた ブランドである。OFFICE-Kの会長を務める久保氏は、このふたつのビッグネームと長年にわたりタッグを組み、これまでにも魅力あふれるさまざまなデ モカーを作り上げてきた人物だ。ビジネスを離れた場所でも親交を深めてきたからこそのパートナーシップが、レイスをベースとした今回の 「FORGIATO×WALD×OFFICE-K」コラボレーションが実現できたことは間違いない。
ちなみに、聞けばこのクルマの写真は、現在、SNSをとおして世界へと拡散し続けているという。その数は想像以上であり、シェアをしている人のほとんどが アメリカやヨーロッパのクルマ好きたちであるらしい。日本よりも、むしろ世界が注目するレイス。タラレバの話を引きずるわけではないが、このクルマこそSEMAショーに出展されるべき1台であったと心から思わずにいられない。
Custom Spec.
FORGIATO TESSI-M 24inch(9.5×24)
PIRRERI P ZERO NERO(275/25-24)
WALD SPORTS LINE BLACK BISON
フロントバンパースポイラー(FRP)
サイドステップ(FRP)
リアスカート(FRP)
トランクスポイラー(FRP)
LDY レイス専用ロワリングキット
LDY レイス専用ブレーキパッド
MIRACLE 可変エキゾースト
各部ゴールドメッキラッピング
ホイールラッピング(Gold × Black)
お問い合わせ
OFFICE-K
Tel:03-5986-8111
www.office-kk.jp , http://ofk-ex.jp/
Text|SEMA RULES
Photos|本間章悟