Maker Booth
メーカー公認のカスタム大全
SEMA SHOW REVIEW #08
SEMAショーだからと言うべきか、それともアメリカの大らかさが許すのか、大手自動車メーカーが大規模なブースを設け、堂々とカスタムカーを披露するのもこのイベントの特徴である。日本ではお堅い企業イメージが定着しているトヨタですら、奇想天外なギミックで来場者を驚かせるほどだ。この違いは、ひとことで言えばカスタムカルチャーと認識の相違だ。
日本では“カスタム=改造”というイメージが強いから、世間からの印象はとてもネガティブ。万が一事故でも起きようものなら「だってメーカーがカスタムを勧めたから」と言われ、責任を問われ、企業イメージにキズがつく。しかしアメリカ人は知っているのだ。実はパーツが売れればクルマも売れる。クルマが売れればパーツも売れるという正のパイラルを。だからこぞって思い切ったカスタムカーを出してくる。もちろん文句を言う輩もいるかも知れないが、言われたって大丈夫。だってコンセプトカーのくくりだから。このコーナーではメーカーが公認を与えたぶっちぎりのカスタムカーを一挙公開だ!
Maker Booth
GENERAL MOTORS
この2016年型でデビューしたばかりの新型カマロをアピールしたいGMだが、デリバリーが間に合わずGMブースだけの盛り上がりに終わってしまったのは少々残念なところ。
Maker Booth
FOMOCO
一方FOMOCOはフォードGTのル・マン仕様をセンターテーブルに展示して2016年のル・マン参戦を大々的にアピール。ル・マンでフォードGT40が1-2-3フィニッシュを飾った伝説のレースは1966年のこと。それから50周年にあたる2016年のル・マンで再び勝利を掴むべくFOMOCOは総力を上げてマシンを開発中とのこと。2016年はWECやIMSAシリーズに参戦予定で、その戦いぶりが注目される。
このほか、毎年SEMAショーで選出されるHOTTEST CARにはフォード・マスタングが、HOTTESTTRUCKにはF150が選出された。どちらもド定番モデルだが、2015年のSEMAショー全体を通してFOMOCOが最も注目を集めたのは間違いない。
SEMA だけに見せるメーカーの遊び心
Maker Booth
TOYOTA & LEXUS
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』でタイムスリップした先は2015年10月21日。トヨタはあのシーンのオマージュとして、マイケル・J・フォックスとクリストファー・ロイドを起用した独自のCMを製作した。そこに登場するのがブラックのタコマ。映画の中でマイケルが乗っていたハイラックスの未来形というわけ。また、デロリアンのかわりに燃料電池車のMIRAIをガルウイングに改造して出典。バック・トゥ・ザ・ミライを表現している。
Maker Booth
MAZDA
一方マツダはロードスターをベースに2台のコンセプトモデルをエントリー。グリーンの「MX-5 スパイダー」は往年のレーサーを彷彿とさせるビンテージスタイル。エアロやトノカバーはカーボン製。
Maker Booth
MOPAR
モパーブースで目を惹いたのは“JEEP CHIEF”。1970年代のフルサイズだった頃のチェロキーがモチーフ。
Maker Booth
BMW & MINI
Maker Booth
HONDA & ACURA
フォトギャラリー
Text & Photos|SEMA RULES
SEMA RULES
マガジンボックス