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ハイエースとローダウンの関係についてお伺いしてみた。

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車高を下げたら装着したいパーツ大辞典。

「ダンパーは消耗品」の傾向と対策。

乗り心地の悪さが囁かれるハイエースだが、その理由は手軽に行なえる純正部品によるローダウンが原因。今回はハイエースのエキスパートである『リム』を訪ね、快適な乗り心地を実現するサスペンションキットとローダウンに対するノウハウをお伺いする!

【ショックアブソーバー】
しょっく・あぶそーばー
機械構造などの振動を減衰する装置ダンパーとも呼ばれる


ハイエースのローダウンはトーションバーを緩めることと ローダウンブロックの挿入が基本的なメニュー。

エアサスに踏み切れなかったハイエース・ユーザーへ、ボルトオンでかんたん取付。


メンテナンス次第で新車の乗り味をキープできる!?

「ハイエース=ローダウン」と言われるほど、車高を下げているクルマは数多い。しかし、その手軽さが仇となり「ハイエースは乗り心地が悪い」という悪評が立っているのも否めない事実。

そこで、今回はハイエースのエキスパートとして知られる『リム』を訪ね、五月女さんにハイエースとローダウンの関係についてお伺いしてみたい。「正直、ハイエースは50系に始まり、60系、70系、100系、そして現在の200系まで基本的な足周りの構造は変わっていません。伝統と言えば聞こえが良いですが、悪く言えば進化していない。その理由は商用車として誕生したハイエースは、足周りの構造をシンプルに設計することで室内長を稼いでいるからです。乗り心地よりも耐久性や荷室のスペースを優先することが求められる商用車ならではの『理由』が存在するため、現在のミニバンと比較すれば、乗り心地が良いワケがありません。ましてやノーマルのトーションバーを緩めただけのローダウンでは、さらに乗り心地が悪化するのは当たり前のこと。それを知らず『乗り心地が悪い』と評価するのはナンセンスだと思います」では、ハイエースのローダウン化は乗り心地との両立は不可能なのだろうか。

「アルヴェルやエルグランドのような高級ミニバンと肩を並べることは難しいとは思いますが、通常の乗用車程度の乗り心地までは再現できると思います。弊社にもハイエースを購入した後、乗り心地の悪さに〝何とかなりませんか…〟と掛け込んで来るお客さまも少なくありません」リムではローダウンと乗り心地を両立するサスペンションキットを開発し、乗り心地を劇的に改善することができると言う。

「オリジナルの『リム×ランチョRS7000MTサスペンションキット』は、アメリカのテネコ社と共同開発した高圧ガス封入式のショックアブソーバーと、強化トーションバーを組み合わせています。

しっかりと車高を下げながらも強化したトーションバーが反発力を生み出し、伸び側/縮み側を計算したショートストロークのショックアブソーバーがバウンドを抑えることで快適な乗り心地を再現しているのが大きな特徴。

また、ボディとの干渉を緩和させるバンプストップラバーは厚みを抑えながらも、耐久性に優れた純正品と同硬度のものを使用するなど、細部まで徹底的に設計しています」ローダウン化によるメリットはスタイリッシュに見えることだが、デメリットも存在すると五月女さんは語る。

「現在の200系はカスタム重視で購入される方が増えています。その影響で実用域を超えたローダウンが施され、乗り心地を犠牲にしていることも少なくありません。車高を下げることでバンプタッチも増え、バンプラバーやショックアブソーバーの劣化が早まることは避けられないデメリットだと言えるでしょう。ハイエースのローダウンは実用性を考えると、フロント65㎜、リア50㎜が理想的です。それ以上は、デメリットの方が大きくなると思います」それではローダウンのカギを握るショックアブソーバーの寿命はどれくらいと考えるべきなのだろうか。

「ショックアブソーバー内部にはオイルが封入されていて、劣化してくると衝撃や振動を吸収しきれず、抜けた状態になってしまい、乗り心地に悪影響を与えます。寿命というより快適な乗り心地を維持するためにも、ショックアブソーバーは消耗品とお考え下さい」

ハイエースを手掛けて24年。その歴史に裏打ちされたサスペンションキットは、ローダウンと乗り心地を両立をさせる。乗り心地の悪さに辟易しているユーザーは『リム』に相談してみるのも一考だ。

中に詰まった オイルがキモ!

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テネコ社と共同開発したショクアブソーバ「RS7000MT」は、モノチューブ構造を採用することで高い放熱性を発揮する。大口径ピストンにより伸縮の折り返し時にも確実な減衰性能を実現。的確なハンドリングと快適な乗り心地を具現化する、オリジナルキットの主軸を担う。

テネコ社に白羽の矢を立てたのには理由がある!

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テネコ社とタッグを組んだ理由はラインナップの豊富さだ。重量級のアメリカンSUVやトラックのカスタムを担うことで磨かれた耐久性と対応力に、リムのノウハウを盛り込むことでハイエースへとフィードバックされ、ローダウンと乗り心地の両立を可能とした。

荒れた路面でも突き上げ感は減少!高速コーナーでは路面に吸い付くように走り抜ける!!

RANCHO RS7000MT

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200系ハイエース専用ランチョRS7000MT高圧ガスモノチューブモデル。低速域から高速域まで常に安定した車両姿勢を実現したオリジナルキット。

RANCHO RS7000MT SS

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フロント50mm〜80mmダウン対応のRimオリジナルサスペンションキット。リアはロワリングブロック50mmダウン用と、65mmダウンの2種類。

株式会社リム 専務取締役 五月女貢氏

数多くの200系ハイエース用パーツをリリースしているRimコーポレーション。なかでも足回りに関しては充実のラインナップ。


[問い合わせ] RIM Corporation
Tel.048-551-5061 www.rim-corp.com


Report • 並木政孝 Masataka Namiki
Photo • 花村英典 Hidenori Hanamura


ハイエース完全ガイド VOL.02

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