この自動車が登場したのは1955年、今から60年以上も前のことになる。
イセッタは、本来BMWの自動車ではない。
イタリアの「イソ社」によって生み出された何とも愛くるしい表情を魅せる自動車なのだ。
その外観の愛くるしさ故に「バブルカー」と呼ばれていた自動車で、世界各地でOEM提供された自動車なのだ。
BMW isettaの歴史
イセッタの歴史は1955年の発売から1963年の間でその幕を閉じることとなる。
その中で、スペイン・ベルギー・フランスで販売された「ヴェラム・イセッタ」ドイツの「BMW イセッタ」ブラジルの「ローミ・イセッタ」が展開され、イギリスでは「isetta of Great Britain」として生産されてた。
イタリアを代表するレースシーン「ミッレミリア」では、フィアットトポリーノの牙城を崩したパワフルな走りを売りにした。
イソ社という自動車メーカー自体を知らない方は多くいる。
実際、このイセッタですらイタリア国内での生産は1,000台程度だ。
他国での展開の方が有名となり、その中でも「BMW イセッタ」は別格として認められる所以がある。
イセッタという自動車の面白いところで、ベンチシートの採用を充分に発揮させるためにシフトポジションが左手側にあるのだ。
もちろん運転席は左側に位置している。
左ハンドルで左シフトとなると、かなりのデッドスペースでのシフトチェンジとなる。
そのため、H型4スピードの1速はニュートラルポジションから手前、トップギアは左前方だ。
R25用の4ストロークOHV単気筒エンジン
BMW イセッタにおいては、自社オートバイ「BMW R25」のOHV単気筒4サイクルエンジンを搭載させたことにより、元々のイソ・イセッタの非力さを撤廃した。
イソ・イセッタの基本仕様は、236cc、単気筒2サイクルダブルピストン(2つのピストンが1つの燃焼室を共用する)最高出力は9.5馬力という設計になっていたが、高効率な4サイクルエンジンとすることでトラブルに見舞われづらい自動車となった。
乗用車として存在した「トゥーリスモ(Turismo)」と、商用車の「アウトカーロ(Autocarro)」があり、単純機構としてデフの有無によってその差が生まれている。
EVとなって復活!?
こちらの動画をご覧頂きたい。
https://www.youtube.com/watch?v=QhUPWNM6OFU
あのイセッタが「マイクロリーノ」という名称でEVとして今年復刻する。
15kW(20ps)の電気モーターは、最高時速:90km/hをマークする。
1回の充電で120kmの距離を走ることが可能だという、まさに軽自動車枠でのチョイ乗りEVだ。
開発社はスイスの「マイクロ・モビリティ・システム」で「ミニマイクロ」と呼ばれるスケーターを展開している企業だ。
マイクロ・モビリティ・システムズ社
ビンテージカーも多数扱うヒルズオート
以前にもTunersではここ「ヒルズオート」の紹介はしてきている。
https://tuners.jp/hills-auto-shop/
自動車好きにはたまらない、喉から手が出るほどの魅力的な自動車を取り扱っている自動車販売店はなかなかない。
ヒルズオートはそんな魅力的な自動車を取り扱う数少ない輸入車販売店だ。
意外とよく見るのは1メーカー特化型の輸入車販売店だ。
miniやアルファロメオのみを取り扱っている店舗は時折見かけるが、ヤナセ以外で輸入車を各社取り揃えているという店舗は意外なほどに少ない。
いや、扱い切れないといった方が正しいのだろう。
日本車・アメ車・欧州車・ラテン車
全てにそれぞれの特色がある。
その全てを把握しきるのはかなり困難なのだ。
中でもラテン車の機嫌は掴みづらい。
だが、ヒルズオートはそんなラテン車も巧みに対話することができる輸入車販売店だということを知っておいてほしい。
ISETTA GALLARY
取材協力
HILLS AUTO(ヒルズオート)
【田園調布ショールーム】
〒158-0085 東京都世田谷区玉川田園調布2-1-1
TEL:03-3722-1101 FAX:03-3722-3322
【公式WEBサイト】
https://www.hills-auto.jp/
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