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あぶ刑事の港302仕様【後期型F31レパード】レッドイーグル

F31後期型アルティマツインカムターボ

この、F31レパードを見てビビッときたそこのあなたは、間違いなく40代以上の車好きではないだろうか?

現在新車で販売されている車両にも、魅力的な車両は多いが、1980年代後半から90年代にかけて製造された車両は、少し大き目のボディーに、現在の車両と比べ決して燃費の良いとは言えないハイパワーエンジン、そして、モケット素材や本革などを使用した豪華な内装など、今の車両にはない、いわゆるバブル期独特の魅力が詰まっている。

そして、今回の記事では、そんな華々しいバブル期の横浜からタイムスリップしてきたかのような、F31後期型アルティマツインカムターボを紹介しようと思う。

 

みんなが憧れたタカとユージ、そしてレパード

このF31レパードは、1986年にテレビシリーズの第1回が放送されてから30年以上にわたり、人気を博した刑事ドラマ、「あぶない刑事」シリーズにおいて、主役の舘ひろし演じるタカ(鷹山敏樹)と、柴田恭兵演じるユージ(大下勇次)の2人が乗る車両として登場する。

「あぶない刑事」シリーズは、今のテレビドラマでは考えられないような爆破シーンや、派手なカーアクションで人気を博し、特に柴田恭兵演じるユージが操るF31レパードのドリフトやスピンターンは、多くの男性ファンの目をくぎ付けにしたことは間違いない。

テレビシリーズの「あぶない刑事」では、F31レパード(VG30DE)V6 3.0Lアルティマ(ゴールド2トン)、映画「あぶない刑事」では、ダークブルー2トンのアルティマが使用され、共に前期型となるが、テレビシリーズの第2弾として制作された「もっとあぶない刑事」からは、後期型のダークブルー2トンのF31(VG30DET)V6 3.0Lアルティマツインカムターボが登場し、劇場版3作目となる「もっともあぶない刑事」でも同じ後期型V6 3.0Lアルティマツインカムターボが使用されている。

このように、1986年のテレビドラマでは前期型から始まり、1988年に放送されたもっとあぶない刑事からは、後期型が使用され、あぶない刑事シリーズは、ここで一旦区切りとされる。

それまで、ライバルとされたトヨタソアラ(20型)や、同じ日産のY31シーマの陰に隠れ、あまり目立たない存在であったF31レパードだが、このドラマをきっかけに人気を集め、生産終了後もあぶない刑事シリーズの映画が公開されるたびに人気が増し、今では劇中と同じ、前期型F31ゴールド2トンの3.0Lアルティマと、後期型F31ダークブルー2トンの3.0Lアルティマツインカムターボは、当時、後期型3.0Lアルティマツインカムターボの新車販売価格は492万円であった。状態が良い個体ともなると、新車価格を上回るプレミアム価格がつく車両も珍しくない。

F31後期型アルティマツインカムターボ

F31後期型アルティマツインカムターボ

F31後期型アルティマツインカムターボ

F31後期型アルティマツインカムターボ

 

オリジナル(純正)へのこだわり

純正にはない魅力を引き出し、周囲をあっと驚かせるのもカスタムの醍醐味であるが、「純正」、つまりオリジナルにこだわり、あたかも当時からタイムスリップしてきたかのような美しさを追求するのも、改造するカスタムとは違う、もう一つの頂点でもあるのだ。

ドラマと同じカラーリングは、なんとオリジナル塗装を維持、純正ホイールにサンルーフ、そして懐かしいNTT純正アンテナを装着し、テレビ画面から飛び出てきたかのような見た目は、ナンバープレートの4桁「45-05」までそろえる徹底ぶりである。

 

走ってこそ本当の魅力

どんなに外装の程度が良く、テレビで見た憧れの車両であっても、実際に走れなければ本当の価値は生まれない。

その点この車両は、タービンやエンジンも快調そのもので、前オーナのメンテナンスが行き届いていたのであろうと想像できるのはもちろん、ACコンプレッサー、エバポレータ清掃、周辺パッキン交換、エキスパッションバルブ交換、ラジエター交換など、どうしても年式の古い車では弱点となる部分はしっかりとメンテナンスされ、日常でも普通に使用できる車両に仕上がっている。

そして、この外装とエンジンなど、ここまで良好なコンディションの車両は希少であり、年々価格が高騰を続けているF31レパードで、車両価格452万円というのは、破格ともいえる価格設定と言える。

 

派手すぎず主張するワンオフマフラー

唯一のカスタムポイントは、オールステンレスで製作されたワンオフマフラー。施工は「イーグルテック」、監修は「レッドイーグル」によるもので、センターからリヤにかけてオールステンレス製となり、メタル触媒を使用する。

イーグルテックが製作するマフラーの特長としては、どんな車種でもワンオフで製作が可能であることと、マフラーエンドが好みで選べる点である。

今回の車両に装着されているマフラーも、オリジナルのスタイリングを邪魔するような、「いかにも」なカスタムマフラーではなく、知らない人が見たら純正と見紛うばかりのフィット感を実現しているだけでなく、そんな控えめな見た目とは裏腹に、奏でられるエキゾーストサウンドは野太く、快音そのものである。

※下記youtubeの動画をご覧ください!

F31レパードのエキゾーストサウンドはこちら

 

社長の遊び心

今回取材に応じてくれたRED EAGLE(レッドイーグル)では、普段メルセデスやBMWなど輸入車の販売やカスタムを手掛けているが、「ちょっと面白いくるま」を基本コンセプトに代表の長岡社長が、このF31レパードをピックアップしたという。

そんな車好きなら誰もが持ち、憧れる”遊び心”があるからこそ、通称”あぶ刑事 港302仕様”と言われるオリジナルのスタイルにこだわったのであろう。

また、今回の取材時には、これから掲載予定だというこれまた希少なハードトップのMR-Sなどもあり、代表の長岡社長の仕入れセンスが光る。

これからレッドイーグルが、いったいどんなワクワクする車を私たち車好きに見せてくれるのか楽しみであるが、そんな期待を抱かずにはいられないのは私だけではないはずである。

 

旧車ではないネオクラシック

今回のF31レパードをはじめ、1980年代から90年代にかけて製造されたモデルは、いわゆる「旧車」でもなければ、もちろん現行車でもなく、一部の車好きの間では「ネオクラシック」という新しいジャンルで呼ばれ、近年人気となっている。

冒頭でも触れたように、この年代の車には現代の車には無い独特の魅力があるが、欠点も存在することを忘れてはならない。

その欠点とは、故障した場合の新品部品が無いということである。

いわゆる旧車と呼ばれるような、例えばS30Zやハコスカなどは、純正の新品部品は無くとも、補修用のパーツは比較的多く市販されているが、1980年代から90年代にかけて製造された車両に対しては、まだそこまで多くの補修部品が市販されておらず、また、修理のノウハウも旧車に比べ少ない。

そのため、今回取り上げたようなコンディションの良い車両は、本当に貴重なのである

F31レパード フォトギャラリー

 

【車輌問い合わせ】
レッドイーグル
TEL.045-548-4246
http://red-eagle.yokohama/

【マフラー問い合わせ】
イーグルテック
TEL.045-473-0888
http://www.eagle-tec.com/

TEXT:Shingo.M
PHOTOS:TUNERS



 

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