4WD & TRUCK
実用からカスタムまでその可能性は無限大
SEMA SHOW 2015 REVIEW #02
日本人にとっては「クルマ」。しかし、アメリカ人にとって「トラック」とは、あくまでトラック。同じ自動車というカテゴリー中、完全に独立したジャンルであることを改めて痛感するのがSEMAである。そして、トラックと単にいってもそのスタイルは多種多様。
まず、カスタム&実用向きという方向性に始まり、前者においてはHighからLow、エンジン チューニングはもちろんのこと、レストア~ホットロッド、プリランナーなどトラックをとりまく環境は巨大。
また、そこには当然、二駆?四駆?という選択肢もあるわけで、各メーカーごとの需要に応じたブース展開も見どころ。例えばエンジンのサイズやフレーム構造など、カスタムを意識したディーラーラインナップもアメリカならでわと言えるのだ。それでは早速トラック+一部のSUV(ジープ)に的を絞り、今にみるアメリカ「トラック」市場をレポートしてみた。
4WD & TRUCK GENERAL MOTORS
各メーカーによるマイナーチェンジに合わせた流行はあるものの、GM勢のエントリーは俄然好調。2015年の傾向としては、セミモデルチェンジが完了したばかりのシルバラード、そして以前よりもワンランク大き くなったコロラドのデモカーが多く見られ、上げ/下げともにアフターパーツも出揃っていた。
さらに、ここ数年にみられるリフトアップ ブームは勢いを増し、オフロードをアピールするプリランナーはもちろんのこと、フレームやサスペンションをカスタム、薄めのタイヤで魅せるショースタイル人気も凄まじい限り。その一方で、旧車、GMでいうところのC10や3100も各メーカーから新作のアフターパーツが多数リリース。オリジナルのボディパネルやモール類、フレームに至るまで全てを新品で揃え、そこに+アルファを加えていくカスタムは2015年もプロビルダーが凌ぎを削る激戦区だ。
GENERAL MOTORS
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JKラングラーの人気は天井知らず
4WD & TRUCK MOPAR
トラックのカスタムやスタイルはGM系とほぼ同一。しかし、やはり絶対数に引きをとってしまったMOPAR勢は、本当に好きなユーザーがあえて 選ぶという印象が強いのかもしれない。なかでもトラックの主要モデルRAMについては現行型、しかも4ドアとなるクルーキャブが締めており、GMにみられたクラッシックベースはほぼ皆無。
しかし、その分ここ数年で巻き起こったJKブー ムはさらに加速しており、手軽なボルトオンパーツやオフロード&デザート仕様、クローラーといった本格組の姿も増加傾向にあった。ちなみに最近のSEMAにおけるラングラー市場は絶好調のようで、回数ごとにそのブースやエントリーも拡大中。その波が日本へ押し寄せていることはすでにお馴染みで、今後JKを中心としたジープ業界はますます発展の傾向アリ、という楽しみなジャンルだ。
MOPAR
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やっちゃいなよ、ニッサン!
4WD & TRUCK NISSAN
2016年にセミモデルチェンジを迎えたタイタンであるが、その台数と人気は今一歩。残念ながらビッグ3とトヨタに大きく引けをとってしまった日産は来年以降に期待したいブランドといえる。
4WD & TRUCK
TOYOTA
また、大規模のブースで2015年も波に乗っていたトヨタは、ニュータンドラとタコマをベースにした豊富なデモカーを展示。人気車種2モデルの新車リリースに沸いた2015年は、ユーザーやパーツメーカーがこぞって新しいことにチャレンジする傾向がみられた。
4WD & TRUCK
FOMOCO & OTHERS
さらにトラッ ク=FORDという方程式は2015年も健在で、話題沸騰のエコブーストを搭載するFシリーズやオフロードに特化したラプターに人気が集中。毎年SEMAにかける資金も他を圧倒するほどで、走り・スタイル・実用性という3点を軸としたトラックの魅力を存分にアピールする結果となった。
NISSAN & TOYOTA & FOMOCO & OTHERS
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