Honey D
TOYOTA TUNDRA
SEMAショーの会場は巨大な3つの建物から構成されている。向かって左から右にノースホール、セントラルホール、サウスホール。各ホールでは様々なジャンルが身を寄せ合うが、4WDコーナーは毎年サウス2階の全フロアを独占し、野外にも溢れ出る。つまり、最大スペース、不動の人気、SEMAショーの花形である。
ロワードの凄み
ムーブメントはいつも一部の異端児から生まれる。独創性と先進性を兼ね備えた孤高のマシン。周囲に流されることなく、己を主張する力とプライド。だからといって逆らうわけではない。むしろ周囲に溶け込み、いつの間にか周囲を巻き込む。SEMAショー2015の会場でそんな1台に出会った。
イマドキの若者たちは知るよしも無いだろうが、90年代までのピックアップ・カスタム(日本では特にGM系)は2WD×ロワードが主流であった。ちょっと下げるならフロントに短いコイルを入れてスピンドルを交換し、リアのリーフにブロックをカマす。さらに下げたければロアアームに手を出して、シャックルを伸ばしてCノッチ。うわぁ懐かしい! と思った貴兄は、きっと40代を超えていよう。
ところが近年のピックアップのトレンドは4WD。カスタムはリフトアップが主流である。2015年のSEMAにもたくさんの4WDトラックがエントリーし、高さと派手さを競い合っていた。
そんな中、異彩を放つ1台のタンドラがオーディエンスの注目を集めた。そのクルマは、まるで往年のレースカーを彷彿とさせるビス留めタイプのオーバーフェンダーを左右に張り出し、挑発的なリップスポイラーで周囲を威嚇していた。フェンダーのラインとギリギリ合わせたブロックタイヤには刺激的なデザインのホイールを組み合わせ、そして何より、4WDでありながら車高をグッと低く構えていたのである。90年代を知らないイマドキの若者でも、きっと思ったに違いない。うわぁ、カッコいい! と。
ハニーDのタコマ用最新ボディキット。その車高はなんとド・ノーマルだった。
アメリカ発信の ピックアップ用ボディメイクブランド『ハニーD』。
ルックスを形成する核となるポイントは、やはりHoney D製のボディキットである。ハニーDとは日本から発信する海外専用のカスタムブランドで、拠点をロサンゼルスに置いている。つまりデザイン&製品はジャパンクオリティだが、日本で装着しようとすれば逆輸入でしか手に入らないプレミアムなモデルなのだ。まさに日本製逆輸入トラックと同じである(現行タンドラはテキサス生産になったが)。要するに、それだけ海外での信頼が厚く、人気が高いというわけなのだ。
因みにハニーD曰く、このボディキットはリフトアップにも似合うそうだ。カスタムの選択肢が広がるということは、オフロード派にも嬉しいニュースだ。
強烈な光量が自慢のLEDランプを内蔵したメッシュグリルはT-REX製。Aピラーの付け根にセットしたLEDフォグは、姉妹ブランドZROADZ(ズィーロード)の製品だ。
フューエルドアを避けたデザインが、むしろフェンダーの厚みを強調してクール。取り付けもイージーだ。
ハニーD製フェンダーは前後共に片側4インチのワイド化を実現。バンパー&スポイラーはタイヤの干渉を防ぐために2インチほど前方にオフセットしている。
Custom Spec.
ハニーD フロントスポイラー
ハニーD フロントフェンダー
ハニーD リアフェンダー
T-REX グリル
GRID OFF-ROAD GF5 20inch
TOYO OPEN COUNTRY 295/55-20
McGAUGHYS LOWERING KITS 3inch
お問い合わせ
Lixi Inc.
tel:+1-310-787-9500
www.honey-de.com
Text & Photos|SEMA RULES