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自動車の乗り心地の要となるのがサスペンションシステムだ。スプリングの硬さによる制振性能、ショックアブソーバーの減衰性能、減衰媒体として使用している素材などがそれに当たる。純正サスペンションはよくできている。無難に一定レベルでのトラクションを適度にコントロールしてくれる。そう、あくまでも適度にだ。
その適度に設定されたサスペンション機能を、より高いレベルで任意設定することができるのが社外パーツである。多くのメーカーが研鑽しあいながら優秀な製品を展開している。
そして、今回tuners(チューナーズ)としてフォーカスを合わせたのがT-DEMANDだ。
以前にも『ティーディメンドのエアサスシステム「エアーマネージメントV8」』として少し取り上げたが、全てのユーザーにもっと詳しくV8 MANAGEMENTを知ってもらいたいということで、T-DEMAND[V8 MANAGEMENT]について田中 崇志社長に深い話を伺った。
V8 MANAGEMENTという画期的なエアサス革命
さて、V8 MANAGEMENTという装置を端的に説明しよう。
エアータンクから各サスペンションへとエアーを送るための中継地点であり、均等にエアー圧を維持するための電磁弁。それがV8 MANAGEMENTだ。もっと簡単にいえば、デリバリーバルブとなる。
まるでV8エンジンを彷彿させるかのような形状、ジュラルミン削り出しのスタイリッシュなデザイン、アルマイト加工で見栄えも最高だ。手の平サイズという小型でありながら、その確実な均圧効果は予想をはるかに上回るものだ。そして、何よりも知ってもらいたいのは[レスポンスの高さ]で、操作に対する反応はこれ以上無いほどにクイック、ミリ単位での車高調整を可能とする。
レスポンスと精密度だけでも感心が高いのだが、デモカーのレクサスLCをエアー圧0状態から3~4秒ほどで最高圧まで持ち上げるだけのパワーも持ち合わせている。
エアサスが最高地点に持ち上がるまでの時間はさほど気にしていないという田中社長だが、感じて欲しいのは各サスペンションのエアー圧を精密に調整することで体感することができるトラクションだという。
驚くことに、このV8 MANAGEMENTは[他社製品とも互換性を持つ]電磁弁なのだ。現状、他社製品を使用されているユーザーであっても、より細かなエアー調整を希望するならばV8 MANAGEMENTへとコンバージョンすることでステージをアップさせることができる。エアサスシステムを総入れ替えする必要がないのだ。
もちろんTーDEMANDの展開しているパッケージを選択することも可能だ。
このV8 MANAGEMENTを操作するには、車内常設となる円盤型のリモコンが基本となる。これまでのエアサス操作には、リモコン操作から動作に至るまでに大きな時差があった。もたつきに苛立ったユーザーも多いことだろう。
V8 MANAGEMENTにはこの時差がほぼ存在しない。リモコン操作と同時に作動するパーシャル域のないリニアな動作は、エアサスユーザーとしては魅力としか言いようがない。しかも、ミリ単位での調整が可能となっているのだ。この使い心地を一度体感したら手放せないものとなるだろう。
ハイトセンサーへのこだわりで得たハイレベルなレベリング
多くのエアサスというのは[プレッシャーセンサー]によってサスペンションのエアー圧を管理し車高の上げ下げを行っている。このセンサーには、エアー圧を感知するという特性から気温差や高低差によってバランスが崩れてしまうというネガティブ要素がある。そのネガティブ要素を嫌って、V8 MANAGEMENTには[ハイトセンサー]を採用することとなった。
ハイトセンサーは、車高自体のポジショニングによってエアー圧を変更するという方式だ。したがって、気候的変化などによる影響に左右されることなく、常に一定の車高を保つことができるのだ。ハイトセンサーの場合、アナログセンサーとなるため設置位置によってはうまくセンサーが機能しない場合がある。
それを解消するために、センサー可動距離を変更できる4つの取り付け穴があるのだ。0から100までのレベルを動くセンサーを、スムーズにガタなく確実に可動させることができるのは、センサー自体の品質に妥協しなかった結果だろう。
付属パーツの作り込みにも妥協を許さない
V8 MANAGEMENTを展開する上で、T-DEMANDが他社との区別化を図ったのが付属パーツだ。V8 MANAGEMENT単体のデザインもさることながら、取り付けステーの無垢材NC抜き出しや、ピロアームのイニシャルトルクにまでこだわりを追求している。
特にTHK製ピロアームの遊びを許さないイニシャルトルクと、それでいてスムーズな動きには田中社長も強い思い入れがあるようだ。ピロボールの滑らかさと、内部テフロンの最適化によって生み出されるしっかりとした動作は、繊細なエアサスの操作を可能としている。
ハーネスについてもユーザーのことを考えた作りとなっている。全ての接続はカプラーONとなり、接続間違いによる不具合をなくした。スイッチングリレーのジャダもなく、誤作動を抑制している。ショップによる確実な取り付けはもちろんのこと、DIYによるコストダウンにも貢献してくれた点は賞賛に値する。
iPhone /スマートフォンアプリによるスペシャルな演出
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現在、V8 MANAGEMENTを操作するためには円盤状のリモコンを使用するかiPhoneアプリによる操作が必須だ。即応するエアサスに喜びを覚えるのも、このリモコンや専用アプリのおかげだ。現時点で、リモコンとアプリを両用している製品はまだ少ない。
専用アプリ内でできることの代表格といえば[LED調光]だ。アプリ内の配色とリモコン自体のバックライトの調光ができる。デフォルトは黄緑色のバックライトだが、任意に配色を決めることにより車内の雰囲気に合う設定が可能なのだ。
また、秀逸なのが[タンク内エアー残圧の確認・管理ができる]ことだ。既存の製品は、タンク内のエアーの残圧まで気を回すことはなかった。目減りすればコンプレッサーが自動的に作動し、タンク内圧力を定量まで戻すという当たり前の作業をしてきた。しかし、専用アプリを用いることで現状のタンク内残圧を確認することができ、更にはコンプレッサーを作動させるタンク内残圧を任意設定することすら可能なのだ。
常にタンク内を満充填させておくこともできれば、ある程度までステイさせることでコンプレッサーの寿命を長引かせるということもできるということだ。
そして、エアサス搭載車としてこんな機能があってほしいという要望を叶えているポイントもある。[スタート時・駐車時の車高の設定]がそれだ。通常、エアサス搭載車はユーザー自ら始動後にエアサスを操作して任意の車高へと設定していく。しかし、専用アプリにて設定しておくことで、始動時から自動的に車高を変化させ、駐車時にもお好みの車高で自動車を魅せることができる。
ハイトセンサーをよりハイレベルで機能させるためにもこの専用アプリが必要だ。[自動車高補正モード]を設定することにより、ハイトセンサーの感度を変更することができる。トラクションを感じながらスポーツ走行をしたいユーザーと、完璧に近い平行移動の快適な乗り心地を求めるユーザーが同じ水の中で生きることができるのだ。
V8 MANAGEMENTで新たな世界観を
これまでのエアサスの常識を覆す繊細かつ緻密な動作を可能にするV8 MANAGEMENT。これまでにエアサスを活用してきたあなたも、これからエアサスの魅力を手にしようと思っているあなたも、V8 MANAGEMENTを選択することで最高の機能美を手にすることとなるだろう。
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