WHEEL
サウスホイールの1階を埋め尽くすのはホイールメーカーのブースたち。「オシャレは足元から」という言葉は世界共通のようで、各国のバイヤーがアンテナを伸ばし、色とりどりの最新作が彼らを迎える。
会場内に様々な情報とニュースが飛び交う中、我々取材陣の関心を大きく惹いたのがオフロード用ホイールの話題であった。名のある高級フォージド(鍛造=たんぞう)ブランドが、いわば対極ともいえるオフロードマーケットに向けて新たな姉妹ブランド、またはラインを立ち上げる。これは近年の業界の流れでもあって、名のある有力ブランドが続々と展開してきた動きなのだが、長きに渡りサビーニは沈黙を守ってきた。その大きな山が、遂に動いたというのだ。「サビーニがヨンクを始めたらしいぞ」。カスタム界にとって、十分に大きなトピックスである。
サビーニは数あるアメリカ製高級ホイールブランドの中でも常に5指に入るビッグネームだ。細いスポーク形状が放つエレガントさと、スーパーカーの強大なパワーをも受け止める剛性を兼ね備え、広く支持されているブランド。特にカラフルな色使いには定評があり、業界でいち早くキャンディカラーのパウダーコートを実践していたのも彼らである。芸術性とセンスは、写真を見ればおわかりいただけよう。そのサビーニが提案するオフロードホイール、カッコ悪いわけがないのである。ブランド名はGRID(グリッド)。これから目が離せない。
フォージド・ブランドのサビーニに対し、キャスト(鋳造=ちゅうぞう)でオシャレなブランドといえば2CRAVE(ツークレイブ)。2016コレクションはクローム×ブラック、キャンディ×ブラックなどのコントラストを効かせた色使いを披露し、オーディエンスを魅了した。
2CRAVE WHEELS
1ピースキャストのジュエリーたち
展示車両は一切なし。広大なブースを贅沢に使い、まるでジュエリーショップのような佇まいでホイールを展示していた2CRAVE(ツークレイブ)。あえてクロームの輝きをアピールする反主流的手段で存在感を示していた。