KUHL REGAL 200W-GT
CUSTOM SHOWCASE 04【KUHL RACING】
挑発的意匠、 受け継がれるDNA
KUHLの戦略“肉食系ワイドボディ”という選択
アルファード/ヴェルファイアで国内高級ミニバン市場を席巻し、R35GT-Rで待望の世界デビューを果たしたKUHLレーシング。大胆なアプローチとディテールにこだわったデザイン性はもちろん、工業製品として確かなクオリティを誇る技術力も、彼らの存在を際立たせるポイントである。
2018年の東京オートサロンでヴェールを脱いだ「200W-GT」は、ハイエースをベースとしたKUHLレーシングの新作だ。その名が示すとおり、強烈なインパクトで話題をさらった「200V-GT」(17年デビュー)のテイストを、あえてワイドボディに落とし込んだ意欲作といっていいだろう。フルバンならではの大きく取ったフロント開口部がその証であり、ともにハーフタイプを採用する「200V-SS」とキャラクターを分けた、いわばKUHLの〝過激ライン〟だ。
しかし、実は同様にカテゴライズされたナローベースの「V」とも大きく異なる部分がある。それがフロントセクション全体に与えられた緩やかなエアロデザインだ。直線的なラインで構成された「V」に対し、丸みを帯びたルーフ形状をもつワイドボディにエッジの効いたシャープな形状は似合わない。
そこで今回の「W」では全体的なバランスを考慮し、複合的にラウンドシェイプを交錯させることで、より有機的なデザインを与えているのだ。ロングノーズ&バッドフェイスが特徴のレーシングボンネットを投入していないにもかかわらず、過激で力強い印象を受けるのは、きっとそのあたりに理由がありそうだ。
ちなみに2分割形状のサイドステップや、斬新なM字デザインのリアバンパーなど、サイドからリアへのフローは基本的に「V」を踏襲しているという。しかし、ルーフエンドに取り付けられたGTウイングは、もちろんワイドボディ専用となる。商用バンのハイエースに立体感あるレーシングデザインを採り入れた〝肉食系ワイドボディ〟には、前作同様、KUHLレーシングの過激なDNAが確実に組み込まれていた!
インパクトを生み出すKUHLオリジナルパーツ
リアセクションで目をひくのはバンパーとフローティングディフューザー。ともにKUHL REGALからリリースされている。ルーフエンドに装着されるのはKUHL RACING製スワンネックGTウイング。こちらはカーボンとFRPの2種が用意される。
エアロに負けない存在感あるホイールはVERZ KCV03(20×9J )。ボディサイドを覆いつくすグラフィックは、カスタムペインター井澤氏によるもの。ドアミラーやドアノブなどに施された特徴的なエングレービングも同氏の仕事。
SPECIFICATION
[エクステリア]
●KUHL REGAL
RACING BONNET ¥79,000
FRONT BUMPER ¥105,000
FRONT DIFFUSER ¥39,000
SIDE STEP 54,000
SIDE STEP DIFFUSER ¥44,000
REAR BUMPER ¥79,000
REAR FLOATING DIFFUSER ¥49,000
(Total Price ¥449,000)●KUHL RACING
SWAN-NECK GT WING -Carbon- ¥149,000
SWAN-NECK GT WING -FRP- ¥105,000
●GRAPHICS
ROHAN GHOST PAINT[タイヤ&ホイール]
●VERZ-WHEELS
KCV03 DEEP CONCAVE 20×9J
●FALKEN
AZENIS FK453(225/30 R20)[足回り]
●KITZ-RACING
DIGITAL AIR SUSPENSION
[問い合わせ] KUHL RACING
Tel.052-693 − 9805 www.kuhl-racing.com
Report • HIACE 編集部
Photos • 益田和久 Kazhisa Masuda
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