• TUNERS(チューナーズ)は車のカスタム,改造車,ドレスアップを中心とした専門WEBマガジンです。カーライフに関わる情報を随時更新しています。
  • logo
  • logo
  1. ホーム >
  2. 車種カテゴリー > Gクラス >
  3. Gクラスはネクストステージへと突き進む

Gクラスはネクストステージへと突き進む

最新デバイス搭載して究極オフローダー進化

Mercedes-Benz G-Class Topics

Gクラスは世の中の効率化とは無縁のクルマ作りで、これまでの伝統を踏襲しながら進化してきたからこそ、唯一無二の存在として君臨し続けている。そんなGクラスがW465としてモデルチェンジを果たしたのが2024年7月。エンジン制御に電動システムが備わり、そのすぐ後には電気自動車であるG580 with EQ Technology Edition1を追加。新しい時代を進む、Gクラスの今を考察する。

パワーユニットの高効率化により、異次元の走行性能を手に入れた最新Gクラス
電動化の恩恵はオフロード性能に強く現れている

1979年のデビュー以来、ドイツ……いや、世界を代表するクロスカントリーカーとして君臨しているメルセデス・ベンツGクラス。もともとは“ゲレンデヴァーゲン”という車名で、旧来からの四駆ファンには「ゲレンデ」などと今もなお呼ばれていたりするが、メルセデスの車名統合により’94年にはすでに“Gクラス”と車名が変更されている。Gになって30年以上……なのかぁ。

それはともあれ、車歴としては50年を数えようというクルマだけに、これまで幾度かの大きな変更が加えられている。’89年には4WDシステムをフルタイム化し、オフロード性能とともにオンロードのパフォーマンスをアップ。さらに2018年には最初のフルモデルチェンジで、ボディの大変更とともに、フロントサスペンションが、ついに独立懸架化された。これはGクラスにとっての分岐点、つまりクロスカントリーカーからSUVに変身した瞬間だ(と、個人的には思う)。

もちろん、ミリタリースペックを満たす強靱なシャシー(もともとはドイツ軍の軍用車両として開発)、超先進的な機能の数々、ラグジュアリーなインテリア装備群などはしっかり受け継がれ……どころか、ますますスケールアップを果たし、さらに多くのセレブたちの注目を集めることになったのは、厳然たる事実だ。

そして’24年7月、Gクラスに2回目のフルモデルチェンジが訪れる。フロントマスクの大幅な変更など、さらに圧力の強い存在感を見せるとともに、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)搭載によるパワートレーンの電動化が果たされたのだ。メーカーがはっきりそうと言っているわけではないが、要するにハイブリッドカーになった、ということだ。また新世代の運転支援機能“ドライビングアシスタンスパッケージ”や、タッチスクリーン式ディスプレイ、対話型インフォテインメントシステムを盛り込んだ“MBUX”を採用するなど、電脳面での進化も著しい。

ちなみにラインナップは3ℓ直6直噴ターボディーゼルベースのG450dと、4ℓ V8ツインターボベースの「AMG G63」の2車種だが、G450dが367ps&750N・m+ISGの20ps&200N・mを発揮、G63にいたっては585ps&850N・m+ISGの20ps&200N・mという、ちょっとよく分からない出力を発生している。もはやクロスカントリーとかSUVとかの範疇を超えたモンスターカー、と言っていいだろう。

個人的には、もはやオフロードを忘れたクルマにまったく興味を持てないでいたのだが、しかし、Gクラスはやってくれた! この現行の2台に加え、’24年10月、新型車を発表してくれたのだ! 車名は「G580ウィズEQテクノロジー・エディション」。なんとGクラスでは初の、完全な電気自動車(ここではあえてEVと表記する)だ。コンセプトは“オフロード指向のEV”、つまりEVでありながら、現行の2車種以上にオフロードでのポテンシャルが追求されているのだ。

パワーソースであるモーターは、4輪それぞれに独立して備えられている。モーター出力は各輪108kWで、システムトータルで587ps&1164N・mという、とんでもない出力を達成。フル充電で走行距離はWLTCモードで530kmとのことだ。また残量10%から30分間充電すると、50kW直流急速充電で28%まで、90kWで46%まで、150kWで67%まで充電できるという。

そして、ここからがもっとスゴいのだが、モーターへのトルクはESPと集中制御ユニットによりコントロールされ、走行状況や路面状況によって刻々と変化する。滑りやすい路面も急な勾配も、通常の4WDシステムよりかなり緻密に4輪それぞれにトルク制御されるというわけで、走行安定性の高さは従来車の比ではない!

さらにこのシステムを利用した悪路走破性が驚異的だ。オフロードで左右の車輪を逆回転させることで、その場でくるりと向きを変えることも可能。4WDのトライアル競技で見られる“タイトターン”をいとも簡単にやってのけてしまうのだ(システムとしては“G-TURN”と呼んでいる)。また同様の理屈で、一般路では回転半径を大幅に縮小することも可能だ(G-STEERING)。また4輪を独立して制御できるということは、擬似的なデフロック状態も生み出せる、ということ。デフロックのありがたさはオフロードを走ったことがある人なら知るところ。これ以上の最強デバイスはない!

ちなみにモーターと車輪はデュアルジョイントシャフトによって繋がっているが、ここになんと、高速ギアと低速ギアが組み込まれている。つまり低速ギアのスイッチをONにすれば、ローレンジにもなってしまうのだ。ローレンジモードになると“オフロードクロール機能” も作動可能。アクセルやブレーキに触れることなく、時速2、8、14kmと、3つの速度の走行ができてしまう。

そしてオフロード性能といえば、気になるのが渡河水深性能。なんとG580は850mmと、現行のG450d(700mm)より150mmも深い渡河性能を実現しているのだ!

どうだろう? このオフロード性能の充実ぶり。Gクラスが決してオフロードを忘れていないことを、G580は証明してくれたのだ。筆者が“やってくれた!”と喜ぶ理由、分かっていただけただろうか?

AMG G63(W465)

AMGナイトパッケージが標準装備されるAMG G63 ローンチエディション。縦方向のフィンが備わったフロントサイドエアインテークが大きな変更点で、ボンネットバッジやブランドロゴプロジェクターライトもAMGクレストデザインとなる。

電子制御の油圧式スタビライザーによって、オンロード/オフロードを問わずダイナミックかつ正確なハンドリングを実現するAMG ACTIVE RIDE CONTROLサスペンションを初採用。AMGならではの走りに磨きをかける。

電気システムが搭載された4ℓのV型8気筒直噴ツインターボエンジン(M177)でも、アファルターバッハにて「One Man, One Engine」の原則に則って生産される正真正銘のAMGユニットであることに変わりはない。

ナッパレザーシート(ダイヤモンドステッチ付)や ナッパレザーダッシュボード、MICROCUTルーフライナー、ナッパレザールーフハンドルなど上質な素材を使った装備により、エクスクルーシブなインテリアを演出する。

センターコンソールには伝統のデフロックスイッチが備わる。コクピットディスプレイも専用となりサスペンションやタイヤなどの車両情報をわかりやすく確認することができる。オフロード走行を視覚的にサポートするオフロードコックピットも装備されている。

G580 with EQ Technology Edition1(W465)

116kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載。合計216個のセルを12のモジュールに収めたモジュラーデザインを採用。最大4mm厚のスチール製ラダーフレームに組み込まれたバッテリーは、車両の低重心化に貢献すると同時に車体剛性を大幅に高めている。Gターンはスイッチ操作でモードに選択し、時計回り、反時計回りを選べば、あとはアクセルペダルを踏むだけ。なお公道での使用は禁止。

後端を持ち上げた力強いボンネットフード、リアホイールアーチに加えられたエアカーテンなど随所にGクラスの電気自動車専用のディテールをあしらう。テールゲートにはスペアタイヤに代わってスタイリッシュなデザインボックスが備わる。ボックス内には充電ケーブルや工具などを収納可能。

メルセデスの電気自動車で初となる革新的な4輪独立式モーターを搭載。2速のトランスミッションと制御システムとともにeATS(電動パワートレイン)を組み合わせている。バッテリーのみで駆動する電気自動車でありながら、Mercedes-AMG G63のV8エンジンを越えるパフォーマンスを発揮する。G580には革新的な4輪独立式のモーターを搭載。4輪それぞれのホイール近くに永久磁石同期モーターを配置し、オンロード/オフロード問わず卓越したドライビングパフォーマンスを発揮する。4つのモーターはラダーフレームの前後アクスルに2つずつ組み込まれ、短いシャフトによって車輪を駆動させる。


Text:高坂 義信
Photo:メルセデス・ベンツ日本
Gクラスパーフェクトブック VOL.9






関連する記事