Mercedes-Benz G Class パーフェクトメンテナンス②
》》》定番メンテポイントのイグニッションコード
ダイレクトイグニッションとなるコイル&コード。短いハイテンションコードを使用しており、これは5万kmごとの交換がお勧め。
》》》フィルターハウジングからのオイル漏れ
オイルフィルターハウジングは、エンジンオイル漏れが生じやすいポイントだが、パッキン交換ですぐに直る場合がほとんどである。
》》》タペットカバーパッキンからのオイル漏れ
エンジンヘッドカバー周辺はオイル漏れが生じやすいポイント。パッキン交換で漏れは完治するが、滲み程度なら深刻に考える必要はない。
》》》カムセンサーおよびクランク角センサーの不良
CPU診断機で異常が確認されたら、交換を考慮したいのがクランク角およびカム角度センサー。走行10万kmに1回は交換したい部品である。
》》》ドライブベルトおよびテンショナーの定期交換
ドライブベルトはヒビ割れなどが生じてきたら交換。またテンショナーローラーとアイドラーローラーは、異音が出たら早めの交換を実施したい。
》》》ラジエターのインナーリザーバータンクの劣化
耐久性の高い樹脂製のラジエターリザーバータンクだが、液量が定期的に減るようなら、ヒビ割れなどが生じていないか点検が必要。
》》》マッドフラップの劣化
ゴム製のマットガードが装着されている個体は、それ自体の硬化が進むと、割れなどが生じやすくなる。硬化の主な原因は直射日光だ。
》》》経年劣化でヒビ割れが生じるウインカーレンズ
ウインカーレンズは経年劣化でヒビ割れが発生することがある。また、脱着時に固定用ビスを強く締め過ぎて割ってしまうことも多い。
》》》エアポンプトラブルとバキュームホースの劣化
水温が低温時のみ作動し排気ガスに空気を送るエアポンプ。排気ガスの浄化を促す古い機構のメカニズムだが、作動不良を起こすことがある。また、その横に位置するエアホースは、エンジンカバーと擦れて穴があくことがある。
》》》コンピュータ診断とセットで実施したいエンジンオイル交換
エンジンオイル交換はGクラスにお整備に精通した工場で行うことがベスト。同時にCPU診断も行えば短いサイクルで点検を行うことにもなるので、不調箇所の早期発見にも繋がるメンテナンスだ。
》》》クーラーコンデンサーに穴が開くトラブルが比較的多い
グリルとラジエターの中間に収まっているクーラーコンデンサー。エアコンの構成パーツのひとつで、熱い空気を冷やす熱交換器だ。そのクーラーコンデンサーが腐食などにより穴が空くことがある。フロントタイヤの内側をよく確認し、オイル漏れが確認されたら、クーラーコンデンサーに穴が空いている可能性があること示唆している。
乗り方に適した整備を実施することが重要
ゲレンデへ行く機会が多いクルマや、ジェットスキーなどをトレーラーで引っ張り、砂浜を走るユーザーも少なくない Gクラスのユーザー。したがって、このクルマの整備で重要なことは、ユーザーの使い方にマッチしたメンテナンスを行うことだ。
雪道や砂浜での走行後はサビを誘発しやすいため、下回りの点検は入念に行う必要がある。塩害は車体の細部に及び、思わぬトラブルに発展しかねないためである。そのため塩分を除去する下回りの高圧スチーム洗浄やサビの拡散を防ぐアンダーコート塗装なども、状況によっては必要になる。
また、高速走行が多いユーザーならば、ブッシュ類やブレーキの劣化具合を確認し、使用状況を考慮して早めの交換することも重要だ。Gクラスに最適な整備とは、それを使う人の乗り方に合わせたメンテナンスを行うことである。
寒冷地や砂浜の走行などをした後は、下回りの洗浄を行いたい。これを行うか否かで、サビの発生に大きな違いが出て、整備費用の抑制にも有効となる。
シフト操作をロッドで行うタイプのAT(2006年ごまで)は、動きが悪くなった時に、無理にシフト操作を行うことは厳禁。雪などが詰まり凍結した場合に生じやすく、無理にシフト操作を行うと金属パーツを破壊し変速不可能に陥ることがある。
敏腕メカニックが集うプロ集団がオートフィールド
ATやエンジンのオーバーホールといった重整備はもちろん、基盤のハンダ修理といった細かい修理も行う。また、ディーラー車のみならず、並行車の修理も得意としている工場だ。
チャンジャーマシンを完備しているため、大きくて重いGクラスのタイヤ交換も自社で可能。また、高価なタイヤを有効に使用できる4輪アライメントテスターも自社に完備している。幅広い整備を可能としているオートフィールドは、自社の高度な整備を行った中古車の販売も実施している。
■ 取材協力
オートフィールド
TEL.0480-25-4811
住所/埼玉県久喜市樋ノ口1‐6
URL http://www.autofield.co.jp
Gクラスパーフェクトブック VOL.02
ぶんか社