ミドルクラスのラグジュアリーサルーンとして人気のレクサスISの中でも、レクサスLFAを頂点とするレクサススポーツの血統を継承しているのがレクサスIS F SPORTSだ。
大きすぎないボディとハイパワーなエンジンの組み合わせで、スポーツカー顔負けの運動性能を持っているのも人気の秘密であろう。
そんなレクサスISのスタイリングを、さらにエレガント且つスポーティに演出してくれる最新エアロが、ハイクオリティなエアロパーツを数々リリースしてきたアーティシャンスピリッツの【SPORTS LINE BLACK LABEL】である。
小さな変更でも効果絶大
もともとレクサスISのフロント回り、いわゆる顔つきは、レクサスのアイデンティティでもあるスピンドルグリルや大きめのサイドダクト、Lの字を模したとされるウインカーランプなど、完成度の高いデザインと評される。
そのため、多くのエアロメーカーからさまざまな工夫を凝らしたエアロがリリースされているが、下手をすると全体のバランスを崩しかねないのが現状。
しかし、アーティシャンスピリッツでは、あえて純正バンパーを活かしたアンダースポイラーとすることで、純正のデザインバランスを崩すことなく、純正には無いアグレッシブな印象を与えている。
装着することで、車高が約28mmダウンするが、言い換えれば、このフロントアンダースポイラーは、僅か30mmにも満たない大きさしかないということ。
それほど大きくないパーツでありながら、ここまで顔つきの印象を変えることができるのは、アーティシャンスピリッツのデザイン力に他ならない。
センター部は僅かに持ち上げることで、スピンドルグリルの存在感を犠牲にする事無く、前方に延びるスポイラーは、視覚的な安定感を生む。
両サイドは薄型のダクト形状とし、純正バンパーのサイドダクトが拡大したかのような迫力を与え、カナードと一体とすることで、よりスポーティな印象をプラスしている。
整えられたボトムライン
フロントアンダースポイラーと同様に、装着することで28mm車高がダウンするサイドアンダースポイラーの後端には、フロントアンダースポイラーと同形となるカナード状のフィンをあしらう。
レクサスISの純正サイドスポイラーは、もともと後端が上に持ち上がり、リヤバンパーへと繋がるよう計算された形状になっているため、あまり大振りな主張の強いサイドスポイラーを装着してしまうと、大きくデザインのバランスを崩しかねない。
そこで、純正サイドアンダースポイラーを活かしたまま、カナード状のフィンを装着することで、リヤバンパーのサイドに繋がるラインを犠牲にせず、ボリューム感を出している。
リヤアンダーには、ディフェーザー風のパネルに加え、こちらもカナード状のスポイラーを設定し、FRスポーツには欠かせないリヤタイヤ周りの安定感を演出。
さらに、フロントからサイド、リヤアンダースポイラーへと続くラインがトータルで整えられることによって、伸びやかでボリューム感のあるサイドビューを手に入れているのである。
アグレッシブ&ラグジュアリー
走りを意識させるレクサスISではあるものの、やはりレクサスのブランド上にラインナップされるモデルである以上、ラグジュアリー感を喪失してはならない。
このエアロが、スポーティなアグレッシブさと、レクサスらしいラグジュアリー感を両立できている最大のポイントは、トランクスポイラーにあると言って良いだろう。
バリバリのチューニングカーのようなGTウイングも良いかもしれないが、ラグジュアリーな雰囲気は失われてしまい、大ぶりなスポイラーでは野暮ったくなってしまう。
一見小振りにも感じるトランクスポイラーだが、流れるようなサイドビューはもちろんのこと、安定感のあるリヤビューにもピリッと辛みの効いたスパイスのように、全体をまとめ上げるには十分な効果を持っている。
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TEXT:Shingo.M