TUNERSでは今までさまざまなハイエースを取り上げてきたが、これまで取り上げてきたどのハイエースとも違う、独特の空気を纏ったハイエースが「YONCHAROEN(ヨンチャローン)」だ。
名前の響きからもわかる通り、ヨンチャローンと呼ばれるこのハイエースは、微笑みの国タイからの逆輸入カスタムなのである。
日本では販売されていない“タイエース”とは
タイではベンチュリーという名前で、日本で販売されていない豪華仕様のハイエースが販売され人気となっており、そんなタイ仕様のハイエースは、ハイエース好きの間では「タイエース」と呼ばれることもある。
現地の人々は、もともと豪華クルーザーとも言えるベンチュリー(ハイエース)を、競うようにさらに豪華にカスタム。
タイの街中ではソファーのように肉厚なシートや、煌びやかな内装にカスタムされたハイエースを多く見かけることができる。
日本のハイエースファンの中には、そんな本場タイのベンチュリーを日本でも販売してほしいと思っている人も多いかもしれないが、残念ながら日本でベンチュリーが販売されることは無い。
そこで、東京羽村市にあるユウキオートでは、本場タイのベンチュリー顔負けの豪華仕様にカスタマイズしたハイエースを制作している。
宮殿の天井装飾のような豪華さ
まずスライドドアを開け目に飛び込んでくるのは、手の込んだ造形とLEDで飾られた天井で、まるで豪華ホテルかタイの宮殿を連想させる。
このLEDをふんだんに使用したイルミネーションは、多彩な色を表現することができ、ハイエースのシンプルな天井からは想像できない仕上がり。
ハイエースの内装カスタムで定番でもあるリヤコンソールも、やはり私が見慣れたどのハイエースとも違う独特な造形で、アクリル板やLEDを使った立体的な装飾が施されている。
今回の取材車両の取り付けられたバージョンのほか、背面にミラーを配し、ボトルやグラスなどを収めるスペースを横に広くとったウイスキーバーコンソールも選択できる。
また、天井のイルミネーションもそうだが、これらのLEDはただ光るのではなく、このリヤコンソールに装着された水平方向のラインイルミネーションは、横に光が流れるという何とも煌びやかな仕様なのだ。
豪華で機能的なセンターコンソール
こちらもアイボリーホワイトのレザーとアクリルを使用した豪華な仕上がりのセンターコンソールは純正交換型。
このコンソールボックスは高さのあるアームレストや、中央の部分もコンソールとしての機能を持っており、機能性と見た目を両立した、実に考えられた設計であることが伺える。
使用されているLEDの量や、装飾の多さに目を奪われ、リヤセクションにばかり目が行きがちになってしまうが、肝心のフロントシート回りも抜かりはない。
センターコンソール前に設置されたイコライザーボックスには、ドリンクホルダーも備え機能面にも配慮。
ここにもLEDの装飾がされているが、フロア回りとの統一感を損なうことの無いよう、ブラックレザー仕上げで、ゴールドとアイボリーをバランス良く取り入れている。
センターコンソールの前部分は、3人乗車のフロントシートではないハイエースでは、どうしてもデッドスペースになりがち。
このイコライザーボックスは、そこまで手の込んだカスタムを予定していないオーナーにとっても参考になる造りではないだろうか。
ゲストにも極上の空間を提供
飛行機のファーストクラス、もしくは応接室から持ってきたのかと勘違いしそうなリヤシートは電動のリクライニングやスライド機構はもちろん、オットマンまでもが付いた豪華仕様で、ゲストに最高のリラックスタイムを提供する。
さらにフロントシートは、内部のスポンジなども見直したうえで表皮を張替え、安価なシートカバーには出せない質感と仕上がりの良さを持っている。
今回取材にご協力いただいたユウキオートでは、取材車両のようにフルコンプリートした車両の販売はもちろん、パーツごとのキット販売やオリジナルのカスタムにも対応してくれるとのこと。
よく見かけるカスタムではなく、人とは違ったハイエースにしたいオーナーは、ぜひ一度相談してみてはいかがだろうか。
問い合わせ
ユウキオート
TEL:042-578-1118
https://www.yuki-auto.net
TEXT:Shingo.M