取材協力 ガレージトップスピード
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現代のインテリア&構造とレトロスタイルを融合
流行りは廻る。それを如実に表すのがクルマとファッション。特にクルマ業界においては、電子制御などの快適化が10年以上にわたり飛躍的に進んできたのはご存知の通り。いっぽう古き良きレトロなスタイルがファッション、クルマともに人気となっている。そのふたつの流れを岐阜県にあるトップスピードが卓越のセンスと技術で融合した。
最新の機能を犠牲にせずにレトロスタイルを実現!
Upgrade style for G CLASS
G350d BlueTEC
クルマは移動の道具だけでなく、自身のライフスタイルを表現するファッションアイテムでもある。Gクラスをそんなファッションアイテムのひとつとして仕立てたのが岐阜県に店舗と自社工場を構えるトップスピードだ。
ガレージトップスピードが作り出したのがG350d BlueTECのナローボディだ。ただナローにしただけではない。実現したのはレトロなW460型ゲレンデヴァーゲンルック。そのレトロスタイルを叶えるためにまずは前後バンパーやグリル、サイドステップなどを外すことからスタート。
ここに装着されるのが、トップスピードが自社でデザイン&製造したボディパーツの数々。具体的には前後オリジナルバンパー、クラシックグリル、フェンダー、ヘッドライトカバー、そしてスペアタイヤカバーの6点。これらに加え完成度を高めるためにサイドミラーやホイールも交換するなど細かなカスタムをレトロスタイルへと変貌させたのだ。しかも現代のクルマには必須となっているディストロニックなどの装備は機能している点も見逃せないポイントだ。
注意すべき点はこのレトロスタイルを実現できる車種は先代の「G350d BlueTEC」のみになること。これ以降のモデルではインタークーラーの位置が異なるため大がかりなワンオフ加工が必要となるという。また現在はカスタム車両のみの販売となり、車両の持ち込みやパーツキットでの販売は行っていないという。
しかし多くの問い合わせが殺到していることからそういったオーダーにも対応していく方向で検討しているとのこと。なお、オールペンやラッピングなどの追加カスタムも同社にてワンストップで作業可能なので、ローコストかつハイクオリティに製作することができる。
G350d BlueTECレトロスタイルで、快適かつオシャレなライフスタイルを手に入れよう。
細部にまでこだわり抜いたナローボディキットでカスタム
カスタムモデルだと言われなければ気がつかないほどの完成度で仕上げられたのがこのナローボディ。レトロスタイルを主張するのはW460をモチーフにしたグリル。前後バンパーは3分割されており、ワイルドなテイストもある。またセンターにはダクトが設けられており、インタークーラーの冷却も考えられている。注目してほしいのはフェンダー。
いまどきのタイヤサイズに合わせるためにショートタイプのフェンダーを製作。幅はサイドのモールに合わせているので後付け感もなく、シンプルなエクステリアはGクラスに乗りたいけど過剰に主張するのはちょっと、というユーザー層にもジャスト。ストリートでもオシャレに乗ることができるスタイリングに仕上げられているのだ。
レトロスタイルのアイコンとなるグリル。ブラックにすることで460感を出している。フロントバンパーは3ピースになっておりワイルド感を強調。ショートタイプのフェンダーの造形も見事だ。
ゲレンデヴァーゲン本来の無骨な魅力を感じさせるシンプルなルックスはいまどきのGクラスにはない佇まい。オーナーの美意識をさりげなく表現するには最高のカスタムといえるだろう。
ミラーはレトロスタイルの完成度を高めるために交換されているほか、サイドステップは撤去している。またウインカーやテールレンズもカラードに変更するなど細部にまでこだわって製作されているのが分かる。スペアタイヤカバーはオリジナルデザインのメルセデスデザインへと変更される。
G280CDIエディションPUR仕様を350で再現
G350Dブルーテックをベースとしつつ30th記念限定モデルであるG280CDIエディションPUR仕様をモチーフにカスタム。ポイントとなるのはPUR仕様の特長となるルーフラックとリアラダー、そしてブラックエンブレムを装備するクラシックグリルだ。タイヤはトーヨータイヤのオープンカントリーR/Tをチョイス。サイズは265/60R18を履く。
このスタイルながら中身はG350なので機能面でも安心できるほか、移動時でも快適そのもの。またテールライトにはガードを装備。機能的なルーフラックやリアラダーも装着されており、ウィークエンドのアクティビティにベストな一台となっている。
グリルはオリジナルのクラシックグリルに変更され、レトロ感を出している。エンブレムがブラックアウトされるのはPUR仕様ならでは。またフロントバンパーもオリジナルに変更されている。
限定モデルであるG280CDIエディションPUR仕様をG350で再現。スペアタイヤカバーはトップスピードのオリジナルだ。テールランプのガードも装着されておりワイルドなリアビューを演出する。
PUR仕様のディテールを再現。特にミラーは手に入りにくいデザインのミラーを探して輸入したという。バンパーは前後ともに3ピースタイプ。パークトロニックなどの機能が犠牲になっていないこともポイントとなる。ルーフラックやリアラダーを装備してアウトドアでの実用性も高そうだ。
岐阜県本巣市に店舗を構えるトップスピード。東海環状道の大野神戸ICから5分ほどと中部だけでなく関西からのアクセスも良好。Gクラスはカスタムモデルだけでなく新車の販売も行っている。もちろん、欧州やアメリカのクルマも広く取り扱っている。敷地内には広い展示場や整備工場や塗装ブースなどの作業エリアも完備。現在自社塗装のベージュ・レトロスタイルも製作中だ。
文・写真:石上智章