PRIOR DESIGN Ferrari 458 Italia
Tuned Ferrari Collection
エアロボディキットを纏い、より刺激的な姿を手に入れた。
魅惑のプランシングホース
フラッシーにしてシック、相反する魅力のせめぎ合い。
フェラーリやマクラーレンといったスーパースポーツに限らず、アウディのセダンやレンジローバー用のキットまでラインナップするプリオール・デザイン。それだけに、高度なバランスを見せるボディワークを得意とする。
最後、となるかもしれないピニンファリーナ・デザインのフェラーリ458イタリア。鮮やかなメタリックグリーンのラッピングはマットであるにも関わらず、その存在が光り輝くのはなぜだ。フェラーリに限らず幅広いモデルのボディワークを手掛けるプリオール・デザインの面目躍如といったところだろうか。
フロントの拡大されたエアインテークはストックとは段違いの迫力を見せ、スプリッターに立つウイングレットやフェンダーのカナードが華を添える。かえってリップスポイラーがアドオンされるサイドスカートは控えめで、リアバンパーにはストックよりも大きなエアベントやディフューザーを装備するものの、巨大なGTウイングなどは存在せず、スリークなバックビューを抜き去られた者に印象づけるだろう。全体的には高速域でのハンドリングに気を配りつつロードラッグ仕様のトップスピード狙いといったところか。
そして眩いマット・メタリックグリーンとハイコントラストを描くグロスブラックが各パートに配され、それはサヴィーニの21インチとなるBM14で締められる。その奥に潜むカーボンセラミック・ブレーキローターのブラックとモノブロック・キャリパーのレッドもまた、良いアクセントだ。一歩引いて俯瞰で眺めれば、派手なラッピングもいたずらに目立つためではなく、機能性に満ちたボディワークを表現するのに不可欠であるように思えてくる。その細やかな仕事はルーフトップからホイールまで、実に高いバランスで成り立っている。
小型肉食恐竜を彷彿とさせるスリークなフロントビュー
スポイラーリップが備わるフロントバンパーの形状、サイドに備わるカップウイング、そしてこのボディカラーのおかげで、どことなく小型肉食恐竜を思わせる現車。実際、後ろにつかれたらひとたまりもないだろう。
大袈裟に過ぎない澄んだ迫力
ボディワークとしては奇をてらったところはなく、基本に忠実でディテールまで機能が染み渡っている感が強い。ピニンファリーナの芯を残しつつ適度に迫力が増された、大人向けの仕様といえる。
艶やかな輝きを魅せる漆黒のホイール
全体に引き締まった印象を与える10スポークのホイールはサヴィーニ・BM14。そのサイズはフロントに9J×21インチ、リアは10.5J× 21インチをセットする。
Customization Elements
PD458 AERODYNAMIC KIT●FRONT BUMPER
●FRONT LIP SPOILER
●REAR BUMPER
●REAR DIFFUSOR
●REAR TRUNK SPOILER
●REAR VENT INSERTS
●SIDE SKIRT
●SIDE LIP SPOILER
●BONNET
●CUP WINGS
●ENGINE VENTS COVERSWHEEL
●SAVINI BM14 GLOSS BLACK 21inch
問い合わせ PRIOR DESIGN
HP:www.prior-design.de/en/
取材協力 Savini Japan
Tel.:054-277-0551
HP:saviniwheels.jp
Text|本間薫 Kaoru Homma
カスタムカー完全ガイドvol.02
マガジンボックス