愛娘の誕生をきっかけに日本で購入し、本場流バンライフを満喫!
日本へ来る前に住んでいたアメリカ・モンタナ州で乗っていたエコノライン・バンが忘れられず、6年前に意を決して1961年モデルのエコノライン・バンを購入。アウトドアライフのトランスポーターとして活躍する、キュートで味のある1台をご紹介。
モンタナ州で乗っていた、64年モデルが忘れられなくて……
Mr. Kyle & Ford E-100 Econoline Van
色褪せたボディとところどころに浮いた錆が、見るからにパティーナ風(アメリカで経年変化を指す言葉)の1961年型フォード・エコノライン・バン。オーナーは2013年に日本へ移住してきたアメリカ人のカイルさん。留学していた奥さんとモンタナ州で出会い、交際を経て結婚。「妻が親族や友人とすぐに会える距離のほうがいい!」と、迷うことなく移住を決意したという。
そんな彼は、モンタナ州では64年型エコノライン・バンと68年型マスタングを所有する生粋のフォード党。しかし、日本へ持ち込むにはハードルが高すぎて断念。日本ではホンダCBR1000やオフロードバイクなどでツーリングやアウトドアを楽しんでいたという。
そして今から6年前、娘さんの誕生を機に二輪から四輪への移行を検討。ちょうどそのタイミングで、61年型エコノラインに出会う。お世辞にも良い状態ではなかったが、自らレストアを行うため本国の友人やお世話になっていたショップと連絡を取り合って現地からパーツを輸入。
時には3Dプリンタで純正同等のスイッチ類やメータートリムを自作して、コツコツと手直ししていったという。劣化が激しかったFRP製のインナーウィンドウトリムは長すぎて送料が高くつくからと現地で3分割に切って送ってもらい、日本到着後にFRP加工で再び繋ぎ合わて装着したそうで、結果安くついたのか高くついたのかよく分からない手間暇をかけるほどの愛情を注いでいる。
「今後はスーパーチャージャー付きのエンジンに換装して、見た目とは裏腹なハイパフォーマンス・バン化を計画中です!」リアルアメリカンならではの流儀で進化していくアウトドアバンの行方が楽しみだ。
このクルマとの思い出が現在の愛車購入のきっかけに
カイルさんがアメリカ・モンタナ州で2年間所有していた1964年型フォード・エコノライン・バン。現在は売却済みで、アメリカの自宅に保管されているのは68年型マスタングのみだという。
家族3人+1匹でアウトドア・バンライフを満喫!
愛娘の莉咲ちゃんと愛犬ティンバー、そして奥さん。エアコンがなくても誰一人文句を言わず、莉咲ちゃんは「カワイイ目と三角窓から入ってくる風が気持ちよくて大好き!」と涙モノのセリフで、カイルさんを喜ばせる。
3Dプリンタでオリジナルを忠実に再現!
スイッチ類をはじめ、灰皿を取り払ってセットしたドリンクホルダーなどは、カイルさんが3Dプリンタで自作したもの。
車中泊仕様に早変わり!
キャンプや車中泊時はセカンドベンチシートを外して、大型のエアマットを敷いてベッド仕様に。愛犬のティンバーもご満悦!?
今後のスーパーチャージャー搭載を見越して強化
ミッションやデフなどは、今後予定しているスーパーチャージャー化に備えて強化済み。マフラーは可変バルブで、ご近所さんやオートキャンプ場などへの配慮がなされている。
秘かに進む!?スーパーチャージャー化
搭載するエンジンは前オーナーが換装した3.3Lエンジン。すでに本国からロングブロックを輸入済みとのこと。
Photo & Text:Akira Ishii
CAR&OUTDOOR vol.02
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