経年劣化が目立ってくるのは機械的な部分だけではない。ドイツ車の室内をエレガントかつ上質な雰囲気に演出するウッドパネルもキレイな状態を保っておきたいが、やはり新車から5年、10年と経過するにつれてキズやクラックなどが入ってしまうことがある。ここでは劣化したウッドパネルを新品同然に再生させるリペア術を紹介しよう。
歴代モデルのインテリアを比較してみると、モデルチェンジを重ねるごとにブラッシュアップされており、ステアリングにもウッドが使われるようになる。こうしたウッドパネルは経年劣化だけではなく、長期使用によってキズやクラックが入ってしまうことも少なくない。そんな時に頼りになるのがリペアなのである。
1990年代
2002年-2006年
2007年-2011年
2012年以降
ウッドの再生だけではなくカスタマイズにも対応
Gクラスの上質かつ高級なウッドパネルを用いたインテリアは、ドライバーに所有する満足感を与えてくれる。そんな純正のウッドパネルも経年劣化は避けられない。
ありがちな事例を挙げてみると、ウッドパネルの浮き。塗装が切りっぱなしになっていて強度が低いのが原因で、反り返りを起こすことが多い。ウッドの天敵は水分と熱の変化にある。夏や季節の変わり目、湿気が多い時期などは劣化が進行しやすく、表面が黄変したり、スイッチ部分が白く変色してしまうこともある。クラックが入るのも経年劣化によるものだ。
このウッドパネルだが、リペアで新品同然にすることが可能。取材したハーツスタジオでは、表面の劣化したウッドを剥離して、スライスされた薄い木を張り付ける。これは重要な作業の一つ。そして調色や塗装作業をし、クリアを吹いて艶が出るまで磨くというのが簡単な作業の流れ。
ハーツスタジオは修理工場や中古車販売店からの依頼が多いというから、それだけ仕上がりには自信があるということ。ウッドパネルの劣化を放置しておいても走れなくなるわけではないが、大切な愛車だからこそコンディションにはこだわっておきたい。大切に扱ってきたクルマは、売却時の査定でも有利に働くことは間違いない。
BEFORE
AFTER
劣化により割れてしまったメルセデス・ベンツのウッドパネル。こうした激しい損傷であっても、ハーツスタジオではキレイにリペアしてくれる。
ウォールナットのスライスウッド。リペアする時にはこうした薄い木を使って新品同然に仕上げていく。他のウッドについては問い合わせを。ハーツスタジオではステアリングのウッド再生のほか、パネルのカーボン化などのカスタマイズにも対応してくれるので、内装パーツのことで困ったら一度相談してみよう。
協力:ハーツスタジオ
TEL:080-3314-0051
URL:http://hzstudio.jp
Gクラスパーフェクトブック VOL.02
ぶんか社