ニッポンのピックアップ・トラック最適化計画。
TOYOTA HILUX Style Definition
発売以来、静かに存在感を増してきた8代目ハイラックス。この旬なモデルはカスタムの世界においても注目度が高く、さまざまなカーショーで多くのデモカーを見かけるほどだ。ここでは独自の進化を遂げた3台のモデルを紹介しよう。走りを鍛え上げたもの、デザインを昇華させたもの、そしてピックアップならではの利便性を高めたパーツ装着車も、素材としてのハイラックスを見事に“使い切って”いる。
TOYOTA HILUX Style Definition 02
ARTISAN SPIRITS Sports Line BLACK LABEL
エアロの達人だからこそ実現できた最高品質。空力フェンダー。
国産ボディパーツメーカーとして歩み始めて20年以上。特にレクサスでは世界を代表する存在となったアーティシャンスピリッツの新たなアプローチ。優美でスポーティな既存のイメージとは異なる男らしくワイルドなハイラックスの登場である。
キーワードは“車検対応”人気のハイラックスを大手を振ってカスタム
いつも都会的でエレガントで、さらにはスポーティな雰囲気を植え付けるアーティシャンスピリッツにしては、少し意外なアプローチだった。2019年の東京オートサロンでレクサスを筆頭とするプレミアムカーと肩を並べて公開されたのはハイラックス。彼らにしては珍しいトラック系アプローチであり、モデルの性格を鑑みてタフ&ワイルドに仕立てられていた。
まず目を惹くのは、50mmもワイドとなるオーバーフェンダーキットだ。ライトトラックを幅広化するだけで、ぐっとワイルドな印象となる。ノーマルの腰高感がなくなって、大地に踏ん張るっているような安定感を得ることに成功している。敢えての樹脂むき出しなのも雰囲気満点だ。
このたたずまいには、レイズのボルクレーシングTE37ホイール、さらにはモンスタ・タイヤのマッドテレーンタイヤ(マッド・ウォーリアM/T)が欠かせない。国産鍛造スポーツホイールの代名詞的存在に、オーストラリア発の気鋭タイヤメーカーを組み合わせるセンスが抜群だ。漆黒の中でモンスター・タイヤの特徴であるホワイトレターが輝いてみえる。
アーティシャンスピリッツが用意したのはオーバーフェンダーだけではない。ほかに設けられたのはフロントアンダースポイラーとグリルガーニッシュ、カーボンナンバーフレームなど。それでも既存のアーティシャンスピリッツ路線とはひと味異なり、プラスアルファ程度のモディファイにとどまる。しかし「最低限の仕事で、最大限の効果を」と言わんばかりの抜群の視覚的効果を発揮する。
いや、決して見た目だけではない。ライトトラックらしくラフにタフに扱ってもビクともしない強靭さを持っている。これなら傷や汚れを厭わず、海へ山へと連れ出したくなる。むしろ泥だらけ傷だらけの姿こそ格好いい。そう感じさせてくれるようなボディパーツであり、アーティシャンスピリッツの新たな世界を感じさせる。
純正バンパーに被せるタイプのフロントアンダースポイラーと、フロントグリルガーニッシュなどが装着される。純正の雰囲気を巧みに残しつつも、ハイラックスがより精悍な表情になったように思える。
フェンダーにピタリとマッチしたボルクレーシングTE37ホイールと、モンスタ・タイヤ(マッド・ウォーリアM/T)が装着される。足まわりはノーマルながら、都会派オフローダーとして迫力あるスタイルを実現している。
オーバーフェンダーキットは片側50mmものワイド化となる。樹脂むき出しなのがハイラックスの性格とマッチしている。純正フェンダーカバーに被せるタイプなのでボディ側の加工が不要なのもいい。
equip list
FRONT UNDER SPOILER
OVER FENDER KIT 6P
FRONT GRILLE GARNISH
問い合わせ:ARTISAN SPIRITS[アーティシャンスピリッツ]
Tel:048-422-4841
HP:artisanspirits.co.jp
Text:Daichi Nakamigawa
Traxtion4[トラクション・フォー]
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