カスタムカーの世界では、日本のあらゆる場所で、大小さまざまなイベントが開催されているが、そんな数々のカスタムカーイベントの中でも、もっとも注目されていると言っても良いのが「STANCENATION JAPAN G Edition」だ。
今回は、2017年12月17日、東京のお台場で開催された「STANCENATION JAPAN 2017 TOKYO」の模様をレポートする。
個性的でこだわりの詰まった参加車両たち
スタンス系とは、もともと、JDMやUSDMといったアメリカ系カスタムから派生したジャンル。今ではこれという決まった定義はないものの、足回り中心のカスタムを施し、外装や内装などにも手を加え、ある種のテーマ性を持ってカスタムされた車たちのことをそう呼ぶようになった。
そして、このイベントの主役は、我こそはと集まった一般参加者たちで、なんとその数950台!
普段はとても広大な敷地に見える青海臨時駐車場も、この日ばかりは、さまざまなカスタムが施された車たちで埋め尽くされていた。
先述したように、現在のスタンス系というジャンルは、「こうでなければならない」といったようにガチガチの定義があるわけではない。その証拠に、エントリーしているのは、旧車、ローライダー、USDM、JDM、VIPカー、ドリフトなどなど。中には、何系とくくって良いかわからないような度肝を抜くような車まである。
有名ショップやパーツメーカーのブースも見どころ
そんな一般参加車の周りには、有名カスタムショップやパーツメーカーの企業ブースがとり囲む。そんな企業ブースには、車好きなら一度はその名前を聞いたことがあるという、有名チューナーや名物社長の姿。そんな、方たちと身近にふれあい、話ができるというのもこういったイベントの醍醐味だろう。どのブースにも常に人が溢れ、皆思い思いに車談議に花を咲かせていたのが印象的だ。
出店していた企業のジャンルは、チューニングおよびカスタムショップ、ホイールやエアサス、車高調などのパーツメーカー、ラッピングやコーティングショップ、LEDやオーディオなどの電装メーカーやショップなど実に多種多彩。
このスタンスネイションの会場内に出店している企業だけで、ベース車両の購入から足回り、エンジン、外装、内装といったすべてのカスタムが完了してしまうほどの充実ぶりだ。
そして、各企業ブースには、完ぺきに作り上げられたデモカーやパーツ類が並び、ショップオリジナル車高調やエアサスなどのパーツ類も実物が置かれており、来場者は皆興味深そうに見入っていた。
楽しみは車を見るだけじゃない
溢れんばかりに集結した一般参加車両や、充実の企業ブースだけでも十分見どころ満載なのだが、このイベントの楽しみは、それだけではない。会場の中ほどには大きな特設ステージが組まれ、有名アーティストやダンサーたちのパフォーマンスが繰り広げられる。常に会場内には、ノリノリアゲアゲな音楽が流れ、熱気と活気に包まれていた。
そして、イベントの最後には、各アワードの発表などが行われ、アワードに選ばれた参加者たちは、どの車もこだわりを感じる納得の仕上がり。
また、車関係やイベント関係のブース以外にも、来場者や出展者のお腹を満たすグルメも充実。10時30分のイベントオープンから16時まで、丸1日会場内に居ても十分楽しめる盛り沢山な内容となっていた。
今後さらに盛り上がること間違いなし
当日は、山陰から北の日本海側で広く雪が降り、北海道では記録的な積雪を記録していたが、東京は朝から雲一つない晴天。ただ、最高気温は10度に届かず、海沿いのお台場は風が強いため、正直かなり寒かった。
しかし、参加者や来場者の熱気で、皆寒さを忘れるほどに盛り上がっており、日本のカスタムカー文化もまだまだ捨てたものではないと実感できた。今回取材したスタンスネイションは、今後一層盛り上がっていくカスタムカーイベントであるのは間違いない。
最後に、運営元の公式ホームページにもあるが、こういったカスタムカーイベントは、地元の理解があってこそ開催できるもの。今後益々ジャパニーズカスタムを盛り上げるためにも、参加者や観客はもちろん、関わる全ての人々が楽しめるイベントになっていって欲しいものである。
TEXT:Shingo.M
PHOTOS:TUNERS
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