整備事例を紹介しながらGクラスならではのメンテナンスを解説
シーバースでは数多くのGクラスを扱ってきており、豊富な実績もある。エンジン回りは同年式のメルセデスと共通するが、本格クロカンゆえの独特な構造部分に注意する必要がある。ここでは、これまでの整備事例を紹介しながらGクラスならではメンテナンスを解説していこう。
Gクラスならではの独特な構造を考慮した的確な整備アプローチでトラブル解決!
軍用車がルーツとなるGクラスだけに、その構造は他のメルセデス・ベンツとは異なる部分がある。構造としては非常にタフな作りになっているのだが、W463で注意したいメンテナンスポイントとしてはステアリング機構のドラックリンク。このアームに備わるボールジョイントブーツが切れてしまうことが多い。駆動系のオイル漏れにも注意。前後のデフに加えて、センターデフも備えるGクラス。ここのオイルシールが劣化してオイル漏れを起こすケースが多い。さらにデフロックを作動させるためのオイルも搭載されており、これはブレーキフルードと同じ性質を持っているため、漏れたオイルが塗装などに悪影響を与えてしまうことがある。
基本的なメンテナンスとしては燃料系と水回りには気を配っておきたい。シーバースでも整備事例が多いポイントなので、気になる部分があったら早めに点検を受けておくことが大事。燃料も水も本格的に漏れるまで放置しておくと走行不能になってしまうことがある。また、先代モデルのW463Aではディーゼルモデルのトラブルが増えている。センサーやポンプの不良などエンジンの調子がいつもと違うと感じたら点検を受けておくことで、路上ストップなどのトラブルを未然に防ぐことができる。
基本整備の重要性を実感する水回りのメンテナンス
基本的なメンテナンスのひとつである水回り。その代表的なパーツがラジエターで、これは冷却水を冷やすという重要な役割を担っている。水漏れを起こしたり、水温に異常を感じたら早めにチェック。放置しておくとエンジンを壊してしまうこともあるので、周辺部品も含めてメンテナンスすべき部分である。
早期発見で大事に至る前にガソリン漏れを解決!
モデルライフが長いGクラスだけに、W463ではメンテナンスすべき部分が増えてきている。その中でもっとも注意したいのが燃料系パーツ。ガソリン漏れを起こすと危険なので一度は徹底的にチェックしてもらった方が安心だ。シーバースではこうした作業も得意で予防も含めた整備プランを提案してくれる。
オイル漏れは百害あって一利なし!
滲み程度ならと放置しておいたオイル漏れが悪化して、他のパーツを壊してしまうケースがある。そのためタペットカバーパッキン、ヘッドガスケットなどはプロに点検してもらい、定期的に交換することが重要である。
ハブの点検、グリースアップは定期的に実施
独特な構造を持つGクラスのフロントハブ。破損すると非常に高価なので定期的にグリースアップを施す必要がある。水回りにおいてもラジエターや関連するホースからの水漏れには注意する必要がある。
ATは消耗品なのでプロによる点検を必ず受けておくべし!
エンジンによって搭載されるATは2種類。90年代中頃までは機械式、それ以降は電子制御式となる。走行距離が多いGクラスが増えている中でATのメンテナンスは必ず必要になる。シーバースでは自社でのオーバーホールが可能で、電子制御式においても深い知識を持つので安心して任せることができる。
サビを放置しておくと大変なことになる
ボディや足回り、マフラーのパイプなど、サビはゆっくりと、そして確実に進行していく。これを放置しておくと腐食して割れてしまったり、エンジンに悪影響を与えたりと大惨事になる。とくにオフロードを走る人は要注意。
足回りのグリース漏れに注意
独特な構造となるハブ部分は定期的なグリースアップが必要になる。これを放置するとグリースな飛び散り、最悪は破損してしまうことも。フロント、センター、リアのデフからのオイル漏れにも注意。漏れていたら早めに対処しよう。
高年式モデルでは必須となる各種コンピュータ診断機を揃えているので、パーツ交換後のコーディングやリセットといった作業にも対応できる体制が整っている。
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Text:編集部
Photo:シーバース/編集部
Gクラスパーフェクトブック VOL.9
































