小さくて速いことと日本人が米好きなことをかけて、かつては「ライスロケット」などと呼ばれていたニッポンのチューニングカー。あれから約20年、今では確固たる地位を確立し、その存在感は世界が認めるところだ。ここからはアメリカを相手に勝負を仕掛けた日本のメーカー&日本車をご紹介していこう。
ESPRIT LEXUS IS
ひとつのバンパーが世界への大きな一歩
世界最大規模を誇るカスタム&エンターテイメントの舞台に、自らのクルマを並べたいと願うカスタムプロデューサーは星の数ほどいるだろう。しかしスポットライトを浴びる者はごくわずか。2015年、ひとりのオトコが夢を叶えた。世界が注目する大きなステージに、確実な一歩を踏み出した。
アメリカンカスタムを標榜する者にとって、SEMAショーへのエントリーは憧れだ。例えどんなに製品のクオリティーに自信があり、どんなにクールなマシンを仕上げても、2400台の一部に入ることは容易ではないからだ。それだけ世界におけるカスタム層は厚く、レベルが高いのである。
2015年、日本のエスプリが展開する高級エアロブランド、PREMIERE(プレミア)のバンパー&リップスポイラーがSEMAデビューを飾った。フルカスタムしたレクサスISのフロントセクションを担当したのだ。この時、知らない人は思うのではないか。1台のほんの1パート、巨大な舞台にわずか2点かと。しかし、これが果てしなく大きな2点であることを我々は知っている。
とてつもない倍率の中、自らのパーツやクルマをSEMAにエントリーする第一歩は、請(こわ)われることである。常連組のカスタムのプロたちに「あなたのパーツを付けてもいい」、と言わせることだ。つまり、自らトビラを開けさせるのがステップ1なのだ。果たして、そこで認められ、実績を作れたならばステップ2。彼らの態度は「パーツを付けさせてください」に変わる。そして最終形態のステップ3、「是非、SEMAにブースを出展して下さい」。立場の逆転だ。
いつの日か、カスタムの本場SEMAショーにプレミアをエントリーしたいと感じていたエスプリ代表の河村氏。遂にプレミアが、目の肥えた世界のプロたちの目に止まり、大きなトビラが開かれたのだ。次回はまるごと1台、いつかはブース。大きなアメリカンドリームの始まりだ。
世界のプロたちが注目、これが日本の雅だ
エアレックス製のエアサスを4輪に配し、フルボトムするレクサスIS250。このフロントセクションをカスタムするにあたり、デザイン性、クオリティ、フィッティングなどのキビシイ条件をクリアし、採用されたのがPREMIERE(プレミア)のフロントバンパースポイラーだった。
フロント完結する最終形態
完成したばかりで、河村氏が自ら飛行機で持ち込み装着したカナード風リップスポイラーは、プレミアのフロントバンパースポイラーのデザインをさらに引き締め、スポーティさをアップ。
Custom Spec
パステルパープル
PREMIEREフロントバンパースポイラー
PREMIEREフロントスポイラー
KONIG Wheels 19inch
AirREX エアサスペンション
お問い合わせ:ESPRIT
070-5030-5205
www.esprit-ltd.com
Text&Photos|SEMA RULES