パイオニアは2017年9月、10V 型ディスプレイを搭載した車種専用メインユニット 14 モデルを発売した。
対応車種は、ヴェルファイア、アルファード、ヴォクシー、ノア、エスクワイア、セレナ、ステップワゴンの7車種で、それぞれマルチドライブアシストユニットや通信モジュール、フロアカメラユニットの有無が選択できる。
車種専用デザインの優位性とは
車種ごとに細かな変更を加えることで、得られるメリットは、まるで純正のような一体感と、視覚にも聴覚にも訴えかける、汎用機種では手に入れることのできない特別な空間を実現していることだろう。
通常、エアロパーツやホイール、またはカーナビなど、社外品を取り付けた場合、純正以上のフィット感を得ることは難しい。
また、車種によっては専用のアダプターなどを使用して本体を取り付けなければならず、どうしても「後付け感」を払拭することはできない。
その点、本機のような車種専用ナビであれば、当然のことながら既存のコンソールを考慮したデザインによって、あたかも純正であるかのようなフィット感を見せる。
また、10V 型ワイド XGA モニター「ExcelLuminaHD パネル(エクセルルミナ HD パネル)」や静電センサーキーを採用し、 キーイルミネーション部にテクスチャグラデーション処理を施すことにより、コンソールを純正以上の高品位に演出してくれる。
ハイレゾだからこそ音にコダワル
車種専用の商品設定を行うことで得られるメリットは見た目だけではない。
車の内装は、当然のことながら、スピーカーやシートの位置、天井の高さ、また、使われている素材やデザインが異なるため、車内の音場特性は車種により違いがある。
そこで、パイオニアのオーディオ開発部門のエキスパートチューニングチームが、ハイレゾ音源再生(96kHz/24bit)などの高音質再生能力をさらに引き出すために試聴を繰り返して調整、その車種に最適な「高音質エキスパートチューニングデータ」を搭載。
また、通常音響の設定を行う際は運転席で行うことになるため、どうしても運転席重視のセッティングになってしまうが、「運転席重視」と「全席重視」のチューニングデータも搭載するほか、使用するスピーカーによって「カロッツェリア推奨スピーカーシステム」と「純正スピーカーシステム」を切り換えることも可能。
同乗者の有無によって、最適な音質に設定できると共に、搭載されたスピーカーシステムの能力を最大限引き出すことができるのである。
車種専用の高音質テクノロジー
ピークとディップに対する周波数特性を、中心周波数とQ値を用いてより繊細に補正できる「パラメトリックイコライザー」。
さらに、左右のスピーカー間の位相差調整に加え、各スピーカーまでの距離を細かく調整できるタイムアライメント機能と連携したことによりシート位置にとらわれない音質補正を行える「フロンタルイメージコントロール」を搭載。
「高音質エキスパートチューニングデータ」とは、これらの補正技術を用いてDSP調整を行うことで、車種専用の高音質な音を実現しているのである。
使い勝手の向上
対応車種ごとの「車種専用セッティングデータ」により、取り付け後すぐに最適な状態で使用でき、起動時に表示される「マイセットアップ」に従い、車種情報(グレードなど)を選択するだけでデータが反映される。
また、「イルミネー ションカラー設定」や「ステアリングリモコン設定」、バックカメラユニットの「駐車アシスト線」など、車種専用メインユニット独自の設定も簡単。
さらに、「車両情報設定(有料道路料金区分、車種、車両寸法)」が反映されることで、 周辺検索において車両情報を考慮した周辺駐車場検索を行えるほか、マルチドライブアシストユニットのフロントカメラの取付位置も自動で設定(高さ/左右)できる。
そして、ハンドルから手を放さず、ドライブ中でもナビ/AV機能を簡単に操作できるサイバーナビ専用「スマートコマンダー」を、使いやすい場所に設置できる専用取付ホルダを同梱し、アルファード/ヴェルファイア専用モデルには、コンソールの形状に合わせて設置できる2種類のホルダも用意する。
純正+αが欲しいのであれば買い
今や9インチや10インチという大画面のカーナビが主流となりつつあり、例え純正ナビであっても、メーカーによっては最上位機種を選択すれば10インチの大画面を手に入れることができる。
しかし、大画面ナビを搭載していない車を中古で購入した場合や、やはり純正では物足りないという場合、純正以上の見た目と、ハイレゾ音源再生に対応した本機は、有力な購入候補の一つになり得るのではないだろうか。
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