CH-Rは発売から9カ月以上が経っているにも関わらず、グレードによっては2カ月以上の納期がかかるほど、いまだその人気が衰えることがない。
その人気を支えているのは、プリウス譲りのハイブリッドシステム(THSⅡ)はもちろんのこと、ショーモデルそのままの刺激的なスタイリングであることは、誰も疑う余地のないところだろう。
そんなほぼ完成されたと言っても良いCH-Rのスタイリングを、さらに魅力的にするエアロキットが「ARTISAN SPIRITS Sports Line BLACK LABEL」である。
曲線の中にもメリハリをプラス
CH-Rのスタリングの魅力は、曲線を多用したグラマラスでボリューミーなところにあるが、純正のままのフロントマスクは、どちらかと言えば優等生の顔つきで、アグレッシブなリヤビューと比較すると物足りなさを感じ得ない。
そこで、注目してもらいたいパーツが、純正のフロントバンパーに有るサイドダクトに装着する逆L字型のLED付きガーニッシュ。
純正では本来何もないサイドダクトを有効的に使い、立体的な造形で仕上げられているため、優等生だった顔にメリハリを付け、精悍でSUVらしい押し出し感のある印象を与えている。
軽快感をプラスするボトムライン
フロントリップからサイドスポイラー、さらにはリヤアンダースポイラー続くボトムラインの形状をフィンタイプとすることで、重たい印象になりがちなSUVであるCH-Rに、スポーツカーのような軽快感をプラス。
中央が持ち上がった形状のフロントとアンダースポイラー、サイドスポイラーの凝った形状もさることながら、リヤのボトムに装着されたディフェーザーパネルにも注目してもらいたい。
左右2枚のディフェーザー風パネルだけでなく、サイドには小型のスポイラーを設定した4ピース構造となっており、フロントに比べ、アクの強い印象があるリヤ周りの純正デザインとのバランスを取っている。
また、左右にパネルを分けたことにより、純正バックフォグの存在感が際立ち、よりレーシーな雰囲気に。
純正リヤゲートスポイラーの上に装着するタイプのゲートスポイラーは、小さいながらもリヤビューを引き締める効果と、リヤゲートエンドを伸びやかに見せている。
もっと低く広く
純正の状態でも、CH-Rのスタイリングは、Aピラーの傾斜を寝かせ、ウインドウエリアの面積を小さくしたことで、SUVでありながらワイド&ローな印象である。
しかし、「Sports Line BLACK LABEL」エアロキットのオーバーフェンダーは、10mmワイドになると同時に、フェンダーアーチを15mm下げる効果を持ち、視覚的により低くどっしりとしたワイド感を強調。
タイヤのはみ出しを防止するため、リヤフェンダーのオーバーフェンダーにはフィン状の突起があるが、サイドスポイラーやリヤアンダースポイラーの形状と相まって、あたかも空力パーツであるかのような印象を受ける。
1ランク上へと押し上げるこだわり
従来、アーティシャンスピリッツのブラックレーベルは、レクサスやポルシェなど国内外の高級車向けに展開されているシリーズである。
そんな高級車から見れば、CH-Rは価格帯的に1クラス下に位置付けされてしまうかもしれないが、デモカーを見てもらえばわかるとおり、十分に高級感とアグレッシブさをCH-Rに注ぎ込むことに成功していると言って良いだろう。
ただでさえ躍動感のあるフォルムを持ったCH-Rの純正デザインを崩すことなく、1ランク上の躍動感と、低さ、ワイド感などをプラスしており、アーティシャンの高いデザイン力と、CH-Rに対する強いこだわりを感じることができる。
最近になって、さまざまなメーカーからエアロキットが発表され、やっと出そろった感のあるCH-R。
これからCH-Rをカスタムしていこうというユーザーにとって、アクティブ且つエレガントなこのエアロキットは、見逃せない存在となるだろう。
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ARTISAN SPIRITS
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TEXT:Shingo.M