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アメ車好きが集った結果プロボックスがウッディワゴンとなった

 

千葉県成田市に位置する日本自動車大学校(NATS)の生徒達が製作し、東京オートサロンに出展いていたアメリカンスタイルのウッディワゴン。

その姿からは生徒たちの努力が随所に垣間見ることができる。

 

原型となるトヨタ プロボックスに目を付けたところに、まず拍手を送りたい。

初代プロボックスの業者間取引値は、実際既に価格が付かない状態だ。

 

つまり、ベース車両にほぼコストを掛けずに作業に入ることが可能ということになる。

レストアをする上で、ベース車両を引き上げてくるのに1番ネックとなる部分を根本的に解消しているのだ。

 

 

NATS製ウッディワゴン検証

 

さて、そのベース車両だが、若干ノーズに向けてねじれが見える。

これはフレームのねじれになるため、フレーム修正を掛けなければ直すことができない。

そのねじれを無理矢理修正するわけではなく「為り」を生かし乗せているエンジンフードやフェンダーは、きちんとした仕事が成されている。

 

 

オーバーライダーやグリルのメッキ処理も丁寧だ。

悪臭立ち込めるメッキ処理にも挑戦している時点で、私としては感慨深いものがある。

ムラになったり融着が甘くて剥離してしまったりと、作業難度もかなり高いものだ。

 

学生だからこその努力の賜物として窺えるのが、ウッディ調のフルハンドペイントの各パネルだ。

 

 

 

自動車業界で生きていく上で、この手作業での細工は費用対効果が見合わない。

だが、手作業だからこその風合いや自由なラインを演出できる。

 

現代の業界人であれば、間違いなくボディラッピングを選択するであろう。

作業に費やす時間や重量の優位性を考えても、塗装で表現しようとは思わないのが実際だ。

ラッピングを使用しなかったのは単純にコスト的な問題もあるだろうが、原型を作り変えてまで完成させる1台にチームメイト以外の手を入れさせたくなかったのであろうというポリシーを感じてならない。

 

 

このポリシーは、メカニックとして決して忘れてはならない大事なプロセスだと私は考える。

全てを自分たちの手で完遂させていくことで、メカニックとしての自信を育むことにもつながるのだ。

 

内装にもこだわりを感じる作り込みは、古き良きアメ車を愛する者の気持ちが込められている。

インパネ周りのワインカラーは、使い込むことで深みを増す。

ブラックピアノやグレー、アイボリーにはない魅力がある。

ルームミラーのサーフボード仕様や、ツートンカラーシートもロコボーイ好みな作りとなっている。

 

 

全体的にワイド&ローなイメージを植えつけてくれるのは、見事に成型されたブリスターフェンダーのお陰。

デザインの1つとして、若干開口部にアクセントをつけてある。

 

 

ところどころに現代技術を取り入れている点も高評価に値する。

LEDポジションランプやETCアンテナを確認できる。

 

ベースが商用車であることから、必要以上の装備は備わっていない。

しかし、その不便さを楽しむことを思い出させてくれるクラシカルなウッディワゴンに愛らしさを感じるのは、作り手であるNATSのメカニック達の気持ちを感じるからに他ならない。

 

プロメカニックが感じたNATS生徒の将来性

 

その技術はしっかりとした下地ができ上がっている。

今後、将来の日本の自動車業界を、世界のレースシーンを、レストア界の存続を、その全てを背負っていくに相応しい技術の基礎を手にしていると感じた。

 

電気自動車やハイブリッドカーではなく、商用車を趣味の自動車に作り変えるという、効率重視に遊び心をアクセントとして付け加えられる。

これは技術ばかりではなく「想像力」と「創造力」がなければ実現できない芸当だ。

 

今のマニュアル化されたディーラーサービスメカニックにはない部分だ。

 

その想像力、創造力を生かし、今後の自動車業界を引っ張っていく姿が楽しみである。

 

 

 

TEXT:NONO

PHOTOS:TUNERS

 

 



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