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4.0リッターV8エンジン(1UZ)にスワップされた180SX【NEO PROJECT】

追い求めたチューニングカー界の二当流?! V8 180SX

個性的なカスタムカーが集まる人気のイベント、大阪オートメッセ2017の会場に、いかにもチューニングカーといった風貌の1台の180SXが展示されていた。もちろんレーシーな雰囲気とインパクトのある外観は目を引くが、しかしその本当の魅力は外からの見た目だけでは、到底図り得ないコダワリが詰まった車両である。このページでは、製作を行った【NEO PROJECT】が、「V8 180SX」に込めたコダワリの中身を紐解いていこう。

魅せるボディーワーク

見る者をワクワクさせる外観は、ロケットバニーのフルキットが組まれたボリューミーで躍動感のあるスタイルに始まり、ダックテール風のリヤスポイラーやアイローネゲートが採用されている。さらに、クオーターガラス部分を同色にすることができる、NEO PROJECTオリジナルのスタンスクオーターカバーを取り付けることで、クラシカルでレーシーな雰囲気を演出している。

排気量も気筒数も倍

パッと見では分からないカスタムポイントの中で、やはり最も注目したい点はエンジンだ。ベース車両である後期180SX(RPS13)に搭載されているエンジンは、2.0L直列4気筒のSR20であるが、ドリフト中級者以上のドライバーにとってはやはりパワー不足は否めず、SR20エンジンのままモアパワーを求める場合、大容量のタービンに交換するなどの方法もあるが、ピークパワーを求めれば低回転がスカスカなり、扱い辛くなる。

しかし、逆に低回転のトルクを稼ごうとすれば絶対的なパワーは望めない。そればかりか、やはりエンジンそのもののキャパシティーにも限界があるため、過度なパワーアップはエンジンにかかる負担が増し、エンジンの寿命を著しく低下させてしまう。

そんな悩みを解決すべく、なんとこの180SXには、20系セルシオの4.0リッターV8エンジン(1UZ)とNISMO製6速ミッションにスワップされているというのだから、会場にいる観客の誰もだ度肝を抜かれたことだろう。

エンジン本体に本格的なチューニングをせずエンジンへの負担を少なくした状態であっても、180SXの車重を考えれば十分なパワーを得られているはずである。

ワンオフのマフラー&エキゾーストマニホールド

ただし、通常エンジンをスワップすることは容易なことではない、ましてや2.0Lの直列4気筒から、4.0LのV8エンジンにスワップとなれば、補器類の搭載位置の変更はもちろん、さまざまな物を変更しなくてはならないが、エキゾーストマニホールドとマフラーをワンオフで制作し、大掛かりなエンジンスワップに対応しているだけでなく、官能的なエキゾーストサウンドを奏でることにも成功している。

走れる秘密は足にあり

この車両のテーマは、ドリフトとスタンスの融合とのことだが、ドリフトは走りの限界を求めるジャンルであり、スタンスは真逆の見た目を重視したジャンルである。

通常、走りと見た目はある一定の水準を超えるとトレードオフの関係になってしまい、両立させることは困難であるが、「ACCエアサス エアーランナー」のシェルケースに手を加え調整することで、極限のローフォルムを追求しながら、”走れる”スタイルを実現しているのである。

一方走りに関しては、NISMOのフル強化ブッシュ、D-MAXテンションロット、NEO PROJECTオリジナルの切れ角アップナックルなど、ドリフト車両のファインチューニングには欠かせないポイントはしっかりと抑えられている。

そしてさらに、足元にはフロント9.5J18インチ、リヤ11.5J18インチの深リム仕様の326POWERヤバキングメッシュがセットされ、フロント225幅、リヤ265幅の引っ張りタイヤなど、ドリフトファンにはたまらない仕上がりになっており、まさに見てよし走ってよしという欲張りな車両を作り上げている。

歴史のある車種であるからこそ任せられるショップへ

180SX(RPS13)は、最終モデルでも今から20年以上前の車両であり、5ナンバーでFR、そして、ターボモデルも選べる手ごろな価格設定など、多くの走り屋などから支持されてきたモデルであるが故、過酷な使われ方をした個体がほとんどであり、現状ではなかなか程度の良い個体を探すことは困難なのだが、今回の車両のベースとなっている180SXは、わざわざNAタイプSのAT車を探し出し、さまざまなカスタムを行っているというあたりも、NEO PROJECTが180SXと走りを熟知しているということを伺い知ることができる。


問い合わせ:NEO PROJECT
http://www.neo-pro.net/


Text |Shingo.M
Photos|TUNERS



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